昨年、いつも時間前に集合・整列し、集団活動の手本を示していた2年生が3年生になってどう変わるか始業式を楽しみにしていました。先生方の予想と期待した通り、当たり前のようにしっかりと整列し、始業式が始まるのを静かに待っていました。さすが、3年生!自分たちの課題は自分たちの力で解決する「自治」の力が着実に芽生えていることを実感しました。今年は何か違う新しいページを3年生が創り出してくれるかも…と予感させてくれました。

 始業式では、聞く姿勢正しい生徒を前に、春の甲子園で優勝した東海大相模高等学校:佐藤キャプテンの「震災の影響で開催が危ぶまれている中、この大会を開催してくれた高野連、そして、プレーを許してくれた被災された方々に感謝します」との勝利者インタピューを紹介しました。
 決勝での本塁打やこの大会5試合で11安打13打点という華々しい自分の成績には一切ふれず、まわりへの暖かい言葉に終始している姿から、人としてのすばらしさ、そして「人には優しく、自分には厳しく」を体得していると感じられたことを話しました。
 佐藤キャプテンの野球選手としての姿勢は一朝一夕にできあがったものではないと思います。長くて辛い日々の積み重ねがあってできあがったのでしょう。聞くところによると昨年の夏の決勝戦敗北、秋の県大会と関東大会両決勝戦での連続敗北があったとのこと。決勝に進んでも勝てない。監督は佐藤選手ただ一人を呼びつけ「本当に勝つ気があるのか。野球に全てを打ち込む気があるのか」と大声で叱ったそうです。
 並の選手なら、「なぜ、自分ばかり叱るのだろう。自分だけの責任ではないのに。キャプテンなんて馬鹿らしくてやってられない」と思い、よくて、いつもと同じ練習、最悪、ふてくされて手を抜いた練習になるでしょう。
 しかし、佐藤キャプテンは「監督が自分だけを叱るのは、自分にはまだ発揮できていない才能があるからなんだ」と受け止めることができた一流の選手でした。
 翌日の練習からは前よりも一層大きく、厳しい声を張り上げ、一球々大切に、緊張感あるものとしたそうです。
 「プレーするのは監督でなく、自分たち選手。今まで、負けたら、監督や他の選手の責任と言い訳をしていたかもしれない。負けたのは自分達選手の責任。心のどこかに甘えと自分たちは強いんだ…との思い上がりがあったと思う。自分自身に勝つことだ」

 今年、先生方は生徒の自主・自立、そして、特に「自治」に重きを置きます。
 自分たちのことは、自分たちの力で解決することを重んじます。これは、行事や部活だけでなく毎日の授業を含め、全ての活動は自ら考えることを土台として進めます。
 …と言うのも、中学校時代は、子どもから大人へと成長する大切な時期でもあり、人生の基盤つくりと先生方全員が考えているからです。
 今年の生徒はそのことができると思っているし、今までの君達をみていると、何か新しい創造の匂いがします。