日 時:2021年7月30日(金)午前9時30分から

場 所:教育文化センター 大会議室

講 師:横浜国立大学教授 青山 浩之 氏

受講者:教職員 39名 (小学校 34名  中学校 5名)

研修内容 (1)学習指導要領における「書写」の目的や位置づけについて

     (2)筆記用具の持ち方についての課題と水書用紙の活用

     (3)毛筆学習での筆先の運びの学び方 (・淡墨の活用 ・朱墨の活用)

     (4)実技・授業における主体的な学びの進め方    

  

 研修成果

 書写の授業において、低学年の指導の重要性を学び、「水書」を授業に取り入れる方法について学んだ。低学年では硬筆を学ぶが、「水書」を利用することで、必然的に正しいペンの持ち方や手首の使い方が学べることがわかった。また、毛筆においては、筆づかいの指導が難しいが、淡墨や朱墨を活用することによって筆先の動きが分かりやすくなる方法を学んだ。また、実際に参加者が毛筆の実技を行い、自ら課題を見つけ、見通しを持って改善していく方法を体験することができた。

 ただお手本を見て書かせ、先生がアドバイスする、という授業ではなく、いろいろな工夫を取り入れ、児童生徒が主体的に書写の学びを進めていける方法を学んだことで、2学期以降の書写の授業に対しての実践意欲が高まる様子が見られた。

 受講者のアンケートより(抜粋)
  • 小学1年生を担当していますが、どうしても硬筆でひらがなを書く時に、見本の薄い字をはみ出してしまったり、白いマスの中で形がくずれてしまったりする子がいます。その子たちに持ち方と運筆を教えたいと思いました。実際に毛筆で書いてみて、大事なポイントをたくさん教えていただき、目からうろこでした。指導に生かしたいと思います。
  • 書写は「美しい文字を書かせるもの」と思っていたが、筆遣いや字形などを学び、それが結果として美しくなれば良いと考え直した。又、朱色の墨汁は教師用と決めつけていたので、穂先の動きを視覚化するためにも、子供たちにも使わせたいと思った。
  • 水書用筆についてのお話を聞くことができ良かったです。とても楽しかったです。もっとたくさん書く実践ができれば嬉しいです。
  • 書写を通して子供の学びに向かう力の引き出し方を学ぶことができました。書写の重要性、日常生活とのつながりをしっかり子供に伝えたいと思います。
  • 子供たちの鉛筆の持ち方に危機感すら持っています。今、将来の生活、社会に生かすこと、場面に応じて工夫することを書写を通して伝えることの壮大さを痛感いたしました。2学期から活かしていきたいと思います。