~いじめに関する緊急アピール~
「いじめをなくし、かけがえのない命を守るために」
 2006年11月20日
藤沢市教育委員会
教育長 小野晴弘

 皆さんも御承知のように、将来ある若い人たちが、いじめを苦に自らの命を絶つという悲しい出来事が相次いでおり、大きな衝撃をもたらしています。
 こうしたことが二度と繰り返されてはならないという願いから、関係する全ての皆さんへ、強く訴えたいと思います。

○児童生徒の皆さんへ
  みなさんは、どんなことがあっても、自らの命を絶つことがあってはいけません。いじめにあって、つらく悲しいときは、1人だけで解決しようとせず、お父さん、お母さん、先生、友だちなど誰かに相談し、助けを求めてください。つらさや悲しみを 打ち明けることは決して恥ずかしいことではありません。
  あなたの身の回りの人たちは、きっとあなたの思いを受け止めてくれます。誰かが必ず相談に乗ってくれます。
  あなたの命はあなただけのものではなく、家族や友だちの大切な宝なのです。つらいこと、悲しいこと、苦しいことを乗り越える方法は必ず見つかります。決してあきらめないでください。

○保護者の皆さんへ
  我が子の姿をよく見つめ、子どもの気持ち、子どもの思い、子どもの悩みに細心の注意を払い、そして寄り添ってください。
  日頃から、子どもの周りには信頼できる大人がいること、また、命がどれだけかけがえのない大切なものなのかを伝えてください。
  子どもが苦しんでいるシグナルに気がついたら、子どもの話をよく聞いて、一緒になって解決に向けて努力することを伝え、勇気を与えてください。
  そして、他の子をいじめることのないよう、いじめは絶対に許されないということを、家庭の中でも十分に話し合ってください。

○教員の皆さんへ
  いじめは、どの学校にも、どのクラスにも、どの子どもにも起こり得るものであることを踏まえ、いつも注意深く子どもたちを見つめてください。
  子どもたちが感じていること、思っていること、子どもたちの間で起きていることを、しっかりとつかんでください。そして、いじめられている子には学校は全力で守ることを言葉と態度で示し、毅然と対応してください。
  先生方一人ひとりが、いじめは人間として決して許されないことを、身をもって繰り返し教えてください。
  常日頃から子どもたちとできる限り多く接し、いじめの予防や発見に努めてください。
○校長の皆さんへ 
  いじめは、いつでもどこでも起こり得ること、いじめは絶対に許されないこと、決して自ら命を絶ってはいけないこと、命はかけがえのない大切なものであることを子どもたちに直接語りかけてください。
  また、日常の学校生活の中で機会をとらえて多くの子どもたちに接し、声かけを行ってください。校長のひと言に勇気づけられ、力を与えられる子どもたちは少なくないと思います。
  いじめの対応にあたっては、表面的な現象だけにとらわれず、その背景や隠された部分にも踏み込み目を向けるよう教職員に助言するなど、リーダーシップを発揮してください。
  校長は全教職員の先頭に立ち、保護者の方々や地域の方々と一丸となって、いじめのない学校づくりを目指してください。