令和６年度12月改訂版

 

藤沢市立第一中学校「笑顔であいさつ、楽しい学校」のための基本方針

（藤沢市立第一中学校いじめ防止対策基本方針）

はじめに

藤沢市が令和３年８月２０日に最終改定した「すべての子どもたちが、笑顔でかよえる学校づくりのための基本方針（藤沢市いじめ防止対策基本方針）」に則り本校でも改訂版を作成した。

 

１　いじめの定義

 

※ 定義についての補足説明

・個々の行為が「いじめ」に当たるか否かの判断は、表面的・形式的に行うことなく、いじめられた生徒の立場に立つことが必要である。この際、いじめには、多様な態様があることに鑑み、法の対象となるいじめに該当するか否かを判断するに当たり、「心身の苦痛を感じているもの」との要件が限定して解釈されることのないよう努めることが必要である。

・学校の内外を問わず、生徒本人がいじめと感じたものはすべて、いじめとしてとらえる。

 

２ いじめに対する基本認識、基本的な姿勢

 いじめは、どの学校にも、どの生徒にも起こりうることであることを踏まえ、いじめ防止に向けた取り組みを進めているところではあるが、学校のみならず、放課後の遊びやＳＮＳなどによるいじめ等の事案も増えてきており、学校・保護者やＰＴＡ・おやじの会などの地域関係機関との連携を図りつつ、一体となって対応することが必要である。その際、 次のような認識を持って問題に向き合うことが大切である。

 

・いじめは、いじめを受けた生徒の教育を受ける権利を著しく侵害し、その心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を与えるのみならず、その生命又は身体に重大な危険を生じさせるおそれがあるものであること。

・いじめは、大人のいない場所で行われることが多く、発見しにくいものである。

・いじめは、学校や家庭、地域における生活環境や対人関係、様々な背景から、あらゆる場面で起こりうる。

・いじめはいかなる理由があっても決して許されないとの毅然とした態度で対応する。

・子どもたちの中にいじめは絶対に「しない、させない、許さない」という意識を培う。

 

３　いじめ問題への対応

（１）学校と職員の責務

　いじめが行われず、すべての生徒が楽しく安心して学習やその他の活動に取り組むことができるように、学校教育目標である「互いの人格を認め合い、共に生きる人となる」に向けて、「笑顔であいさつ」を徹底し、保護者、地域、その他関係する人々との連携を図りながら、学校全体でいじめの未然防止と早期発見に取り組むとともに、いじめが疑われる場合には、適切かつ迅速にこれに対処し、再発防止に努めます。

 

（２）家庭との連携

　生徒一人ひとりの発達段階に応じた道徳観や規範意識などを身に付けさせ、「生命を尊ぶ心を育む」「他の人を思いやる気持ちを育む」などのためには、本校での教育活動だけでなく、家庭での取組も重要です。そのため学校と家庭は連携していじめの未然防止に取り組み、また、いじめの事案の対応にあたっては、いじめを受けた生徒といじめを行った生徒双方の保護者を支援し、家庭と連携して、問題のよりよい解決に努めます。

 

（３）地域との連携

　いじめを未然に防止していく上では、日頃から、生徒が様々な機会を通じて多様な価値観をもつ大人たちと接する中で、学校以外の人間関係を形成し、大人たちから存在を認められることも重要です。そのため、本校は保護者やＰＴＡ・おやじの会、地域、関係機関等と連携して、地域社会全体で生徒を見守り、健やかな成長を促す体制の構築をめざします。

 ・地域の祭り、運動会、交流行事、奉仕活動等への参加。

 ・公民館、校区内幼・保・小・高及びＰＴＡ、子どもの家、自治会、

民生委員児童委員協議会、青少年育成協力会、社会体育振興協議会、社会福祉協議会、保護司、交通安全対策協議会、防犯協会、生活環境協議会等との連携・協力。

 ・藤沢警察署、県中央児童相談所、市役所等との公共機関との連携・協力。

 

４　いじめの防止等に関する内容

（１）いじめの未然防止のための取組

　・「いじめはどの学校にもどの生徒にも起こりうるもので、どんな理由があっても絶対に行ってはいけないこと。いじめに対してはやしたてたり同調したりすることはいじめに加担するひきょうな行いであり、どんな理由があっても絶対に行ってはいけないこと。どんな理由があっても絶対にいじめを許してはいけないこと。いじめに対し見て見ぬふりをしてはいけないこと。インターネットやメール、無料通話・メールアプリ等でのいじめもしてはいけないこと。いじめをやめさせようとすることやいじめを受けたり見たりした生徒が相談・報告することは勇気ある正しい行いであること。」を、集会や学級活動、道徳の時間、教科指導、部活動指導等のすべての教育活動を通じて徹底して指導します。

　・教職員や生徒が「笑顔であいさつ」を実施することで、生徒の豊かな情操と道徳心を培い、心の通い合う意思表示や意思疎通が円滑にできる力の素地を養うため、すべての教育活動を通じた道徳教育及び体験活動等の充実を図ります。

  ・いじめ防止のための生徒会活動に対する積極的な支援を行います。

　・交流活動や行事、勤労や奉仕・福祉などの活動等を通して保護者や地域、関係機関等との連携を深め、地域社会全体で生徒を見守る体制作りに努めます。

 

　・どんな理由があってもいじめは決して許されないという共通認識に立ち、全教職員がいじめの態様や特質等について校内研修や職員会議を通して共通理解を図り、組織的に対応します。

　・生徒の少しの変化も見逃さず、見守っていくために、校務の効率化を図り、生徒と関わる時間を多くするように努めます。

・いじめは生徒の中で起こります。本校教職員は、生徒会を中心とした生徒が自ら行う「あいさつ運動」や「いじめ防止運動」を積極的に支援し、生徒とともにいじめの防止に取り組みます。

（２）道徳教育・人権教育の充実と「心ふれあうしなやかな人づくり」の推進

　「生命を尊ぶ心を育む」「他の人を思いやる気持ちを育む」「不正を憎み正義を重んじ差別や偏見をなくす」などの道徳性や人権意識を身に付けるため、学校におけるすべての教育活動を通じた道徳教育や人権教育の充実を図り、心ふれあうしなやかな人づくりを推進します。また、地域や公共機関等とも連携を図り、講師招聘による講演会等の実施を進めていくよう努めます。

 

（３）情報モラル教育の推進

　現代社会では発信された情報が急速に広がってしまうこと、発信者の匿名性、その他のインターネットやメール、ＳＮＳ、無料通話・メールアプリ等を通じて発信される情報の特性や危険性を踏まえて、それらを通じて行われるいじめを防止し、生徒・保護者が効果的に対処できるように、情報モラル研修会等必要な啓発活動を行っていきます。

 

（４）いじめの早期発見のための取組

　・学級担任や部活動顧問を始め職員は日常的な観察や声掛け、生徒とのふれあいに心掛け、小さな変化も見過ごさないように努めます。

　・生徒や保護者がいじめに係る相談をいつでも気軽に相談できるような雰囲気作りに心掛けるとともに、次のような体制で相談等を行っています。

①学級担任、部活動顧問やその他の職員との面談

②スクールカウンセラーとの面談

③校外の相談機関の紹介

④学校以外の相談窓口として藤沢市子ども相談フォーム、藤沢市いじめ相談ホットライン、藤沢市いじめ相談メール、24時間子どもＳＯＳダイヤルの紹介

 

　・いじめを早期発見するため、生徒に対する定期的な調査を次のとおり実施します。

①生徒対象　学校生活アンケート　年２回（７月、１月頃）

②毎月のアンケート「つぶやき」を毎月実施

③三者面談、教育相談等を通じた学級担任による生徒・保護者からの聴き取り調査　

年２回（７月、12月頃）

　・いじめ防止等のための対策に関する研修を年間計画に位置付けて実施し、いじめ防止等に関する職員の資質向上を図ります。

 

（５）いじめの早期解決のための取組

　・いじめの事実が確認された場合、またはその疑いがある行為を見たり、相談・通報を受けたりした場合は、教職員はすぐにいじめをやめさせるとともに、一人で抱え込まず、学年職員、生徒指導担当、管理職等に相談するとともに、すみやかに事実の確認を、「第一中学校いじめ防止対策委員会」を中心として組織的に取り組みます。

　・いじめを受けた生徒の安全を最優先し、生徒・保護者に対する支援をします。

　・いじめを行った生徒へは、いじめはどんな理由があっても絶対に行ってはいけないと指導するとともに、その保護者への助言等を継続的に行います。

　・いじめに対してはやしたてたり、同調したりした生徒に対しては、それらの行為がいじめに加担する行いであり、どんな理由があっても絶対に行ってはいけないと指導するとともに、その保護者への助言等を継続的に行います。

　・いじめを見ていた生徒等にも自分の問題として捉えさせ、見て見ぬふりはいけないことや、誰かに知らせる勇気をもつことを指導するとともに、その保護者への助言等を継続的に行います。

　・いじめを受けた生徒が安心して学習するために必要があると認められるときは、保護者と連携を図りながら、いじめを行った生徒の学習権を十分に配慮した上で、いじめた生徒に対し、一定期間別室等において学習を行わせる等の措置を講じます。

　・いじめの事案に係る情報を関係保護者と共有するために必要な措置を講じます。

　・いじめが解消している状態に至った場合でも、生徒観察と必要な指導・支援を継続して行います。

・犯罪行為として取り扱われるべき事案については、教育委員会及び警察署等と連携して対処します。

　

５　「第一中学校いじめ防止対策委員会」の設置

　いじめ防止対策推進法第22条に基づき、いじめの防止、いじめの早期発見及びいじめへの対処等に関する措置を実行的に行うため「第一中学校いじめ防止対策委員会」を設置します。

（１）「第一中学校いじめ防止対策委員会」の構成

　校長、教頭、教務主任、生徒指導主任（兼いじめ防止担当者）、学年主任、

　教育相談コーディネーター、養護教諭、スクールカウンセラー

  ※必要に応じて、専門的知識及び経験を有する者等の参加を検討します。

 

（２）活動内容

　・いじめ防止等の取組内容の検討、基本方針・年間計画作成・実行・検証・修正

　・いじめに関する相談・通報への対応

　・いじめの判断と情報収集

　・いじめ事案への対応検討・決定

　・いじめ事案の報告

 

（３）会議の開催

　週１回開催される校内生徒指導担当者会に併せて実施します。ただし、いじめ事案の発見、相談・通報等があった場合には緊急開催します。

 

６　重大事態への対処

　いじめにより、生徒の生命・心身又は財産に重大な被害が生じた場合や、相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている等の疑いがある場合は、教育委員会を通じて市長に報告し、教育委員会と協議の上「いじめ調査委員会」を設置し、迅速に調査に着手します。

（１）「いじめ調査委員会」の構成

　校長、教頭、教務主任、生徒指導主任（兼いじめ防止担当者）、学年主任、その他必要と認める者

　※事案内容により構成員については教育委員会と検討します。

　※構成員については、専門的知識及び経験を有する者等の第三者の参加を図り、当該調査の公平性・中立性を確保するよう努めます。

 

（２）活動内容

　・発生した重大事態のいじめ事案に関する調査

　・調査によって明らかになった事実関係について、いじめを受けた生徒やその保護者に対して、適時・適切な方法での情報提供・説明

　・教育委員会（市長）への調査結果報告

　・調査結果の説明を踏まえて、いじめを受けた生徒又はその保護者が希望する場合には、いじめを受けた生徒又はその保護者の所見をまとめた文書の提供を受け、調査結果の報告に添えて教育委員会（市長）に送付

 

７　その他

　いじめの実態把握及びいじめに対する措置を適切に行うため、次の２点を学校評価項目に加え、

適正に自校の取組を評価します。

　・いじめの未然防止や早期発見に関する取組に関すること

　・いじめの早期解決や再発を防止するための取組に関すること

 

※PDFファイルでもご覧いただけます。第一中学校いじめ対策基本方針