明けましておめでとうございます。天候にも恵まれ穏やかなお正月をお迎えました。本年も本校の教育活動につきまして、ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
 
 今年の干支は丑。昨年の干支である「子」は種子のことを表しています。「丑」は糸へんをつけると「紐」になります。種子から「紐」が出た状態で「根」のことを意味しているそうです。
 根は、土の中の養分を吸収し幹に力を与えたり、支えたりする大事なはたらきをしています。
 子どもたちが、しっかりと根をはり、やがて大きな木になり花を咲かせたりできるよう、育てていきたいものです。肥料や手のかけすぎや反対に手をかけなかったりで、根をだめにすることもあります。たとえ牛の歩みのようにゆっくりだとしても、焦らず、地道に子どもの持っている力を引き出していくことが、しっかりとした根をはり、大きな木になるために必要なことだと思います。 
 
 本校の校庭に大きな牛の彫像があります。子どもたちに親しまれ休み時間や放課後になると、子どもたちがよく集まる場所の一つです。、特に放課後にはこの像の周りにたくさんのランドセルが置かれています。遊びの時の待ち合わせの場所にもなっているようです。
 
 子どもたちからは、「どうして牛の像があるの?」と、よく聞かれます。
この像は、平成4年に本校が百周年を迎えたことを記念して卒業生や保護者、地域
の方々が、「21世紀に生きる子どもたちが力強く、仲良くはばたいていくことを念願し、夢と希望を与える」像を贈りたいと、野中裕史多摩美術大学教授に制作を依頼しました。野口裕史教授は、制作にあたって次のような思いを寄せています。

 子供たちを優しく包み込む大地を、親しみのある大きくおおらかな牛で表しました。 子供達が大地を飛び回り大地からエネルギーをもらい受け、そして将来に大きな夢を抱き、その目標に向け協力し合う姿を表現しようと思います。
 日々の学校生活の中で、親しみのある、またふれることのできる、そして思い出として心に残る場所であって欲しいと願います。(本校百周年記念誌「百年のあゆみ」
  より一部抜粋)

 始業式では、牛の彫像がある理由や、保護者や地域の方々、野口先生の思いを話しました。 子どもたちがその思いを受け止め、夢と希望を持ちその実現にむかっていけるよう、こどもたちを育てていこうと思います。