2008-5月 校長あいさつ
『 友と語らい、伝統文化に触れ、楽しい修学旅行に 』 |
(修学旅行に行く3年生に伝えたいこと) |
校 長 山田 あや子 |
先日、奈良薬師寺の日光菩薩・月光菩薩にお会いするため、東京国立博物館に行ってきました。 平城遷都1300年を記念して、門外不出の薬師寺の秘仏が初めて外に出ました。光背がはずされた背面までのお姿を拝見し、その素晴らしさ、美しさに驚かされました。日光菩薩は力強く、月光菩薩はやさしく、どちらも慈愛に満ち溢れているように見えました。当時は金色に輝いていたといいます。それが今は漆黒に輝き、さらに重厚さを増したのではないかと思われるお姿でした。1300年余の年月をどれくらいの人々の祈りを見守ってこられたのでしょうか・・・・・。 |
京都・奈良は筆舌に尽くしがたい程の魅力を持った日本の古都です。知れば知るほど深くその魅力に気づかされる思いがします。この国に生まれながらまだまだ知らない日本の素晴らしさがたくさんあります。私たちは日本の歴史や伝統についてもっと学ぶ必要があると感じます。 |
日本が開国した当時から諸外国の人々ははるばる東の果てのこの国に、欧米にはない魅力的なものを求めてやって来て、多くのものを自国に持ち帰りました。それを私たち日本人が蔑ろにし、もし失いつつあるとしたらとても悲しいと思います。 |
皆さんには、伝統の上に築き上げられた自国の文化に誇りを持った上で、新しい息吹を取り込むことが、創造性があって豊かな生活文化をさらに活性化させていくことなのだと思います。日本文化に精通した若い人を養成することが日本にとって大きな課題なのではないかと思います。この旅がそのようなこころを抱くきっかけになってくれることを祈りたいと思います。 |
さて、今回の修学旅行で実行委員会はいくつかの目標を掲げました。そして、あなた自身も課題をもって学習してきました。この旅は実際に確認できる良い機会です。たとえその後、何度か訪れることがあっても、寺社や街並みに対する印象は修学旅行で行く初めての京都・奈良の旅の経験は、決して忘れることのできないものだと思います。 |
くれぐれも時間を大切にして有意義な、そして良き思い出となる二泊三日を過ごしてきてほしいと思います。一人ひとりが『自由と責任』の意味をしっかり認識し、行動してきてください。 |
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