日 時:2021年8月16日(月)午前9時30分から

場 所:教育文化センター 中会議室

講 師:神奈川県教育委員会指導主事 水沢 文芳子 氏

受講者:教職員9名(小学校5名 中学校4名)

研修内容(1)「生活を豊かにするための布を用いた製作」の内容について

    (2)評価について

    (3)学習展開例

    (4)ミシン縫いで生活を豊かにする物をつくろう

        実習を通した講義

    (5)安全指導について

  

研修成果

 前半は、学習指導要領の衣生活の位置づけや目標、評価について解説をしていただいた。また、それを受けて、学習展開例を考えていった。学習内容を組み立てる際に、児童・生徒が自分の学習を振り返ることにより、次時の課題が生まれるという学習の流れを作ると、児童・生徒の主体的な学びにつながっていくことを学んだ。後半は、直線縫い指導の研修を行った。初めての学習では練習布を用いることが多いが、ここでは、布を裏表に合わせて縫う中で直線縫いを練習していく。4辺を2重に縫い、練習回数も増やす工夫も学ぶことができた。布を返して3回目を縫う頃には、大分慣れて上手になっていく。しかも、オリジナルのランチョンマットができあがっている、という展開に受講者からも「なるほど」といった声が上がった。また、この学びを生かすと、ブックカバーやティッシュケース、クッションなど色々な物に変化させることができる。これまでは、教材屋からエプロンのキットなどを購入し、練習と本番を分けて学習する形態がほとんどであったが、このような工夫をすることで、練習をしていくうちに作品が出来上がることや教師も細かに指導や評価ができるといったメリットがあり、大変参考になった。また、安全指導については、具体例やその対応方法について丁寧に説明していただいた。実際に作品や学習時の掲示物などを持ってきていただき、大変参考になった。

 

受講者のアンケートより(抜粋)
  • 直線縫いをミシンで学びながら作品が仕上がってしまう楽しさは、子供たちもとても意欲が湧くと思います。さらに自分の成長や次の頑張るポイントが目に見え、チャレンジが3回できることも子供のモチベーションを高めると思いました。主体的に学ぶことを今日は体験させていただきました。この方法で「次は何を作ってみようか」「こんなものも作れる!」「これはどうやってつくられているの?」と生活の中で使われている布製品に関心が生まれると感じました。
  • 練習布を使わず作品となって、子供たちが使える物として手元に残る方法は目から鱗でした。派生して色々な物が作れるというのもよいと思いました。支援級の子供たちと安全に取り組む視点もいただき、よい研修となりました。
  • 今回の講座は実習を行う中での学びが多くありました。水沢先生が実際にされた授業を体験することで、細かな工夫や安全対策など実践的な方法で学べたので、今後に生かしていきたいです。
  • 製作を通して生活の営みに係る見方・考え方を深め、家庭実践を目指せるように取り組んでいこうと思いました。