31 図工・美術科 水墨画の指導 ~絵の具との出会いから表現の喜びまでをコーディネートする~

 日 時:8月26日(木)午後1時30分から
 場 所:教育文化センター 大会議室
 講 師:元藤沢市立中学校長 若林 豊 氏
 研修内容:(1)絵の具の基礎知識

      (2)実技指導のポイント 準備~片付けまで

      (3)実技 混色やにじみ、ぼかし 絵手紙

      (4)図工・美術教育の大切さ

    

 

研修成果

・前半は絵の具の種類や扱い方、基本的な絵の具の扱い方の説明していただいた。道具の扱い方などは、子供に指導する際の分かりやすい表現(例:じゃぶじゃぶ池、さらさら池、すいすい池)や約束事を具体的に教えていただけたので、経験の少ない教員もすぐに生かすことができる内容であった。

・後半は実際に絵の具を出して、塗り方による表現の違いや色を生かすための塗る順序、混色の方法等を確かめていった。その上で、油性ペンと絵の具を使った金魚の絵を作成した。色のにじみを生かして、水の中でひらひらと泳ぐ金魚を描いていった。どの作品もそれぞれの個性が光るものに仕上がっていったことから、このように指導すると児童も自分の作品に愛着をもち、表現の喜びを味わえるということを実感できた。最後は絵手紙づくりを行い、夏らしい風景や野菜、花などを熱心に描く受講者の姿が見られた。

・片付け方も指導の大事なポイントであるが、パレットの予洗や乾かし方、作品の保管方法、さらには作品の掲示についてなど、細やかな点まで教えていただくことができた。

・若林先生の穏やかな口調で作品の紹介をする姿や褒める姿などについても大変参考になったという意見が多く、図工が楽しいという声を聞くために指導者はどうあるべきかを学ぶことができた。

受講者の感想(抜粋)

・いつもは指導者側として上手く描ける指導法ばかりに目を向けていましたが、本日の講座で絵の具を混ぜて垂らしたりのばしたりするうちに絵を描く楽しさを改めて実感できました。三原色だけでも自分が好きだ!と言える混色を作る楽しさ、予想してなかった色やにじみとの出会いを子供たちに伝えていきたいと思います。

・絵の具指導の基本的なことが学べてよかった。現在1年生の担任で1学期に何度か絵の具を使ったが、2学期に使う際にはもう一度基本のところを確認しながら活動にあたっていきたい。また、今までは単色しかやっていないので、2学期は今回学んだことを生かして混色にチャレンジしたい。

・小学校で子供たちがどのように学び、中学校に入ってくるのかを改めて知ることができた貴重な時間でした。また、久々に絵をゆっくり描けて楽しかったです。若林先生のように穏やかに子供たちに声を掛けていこうと思いました。ありがとうございました。