第46回藤沢市総合かがく展

こちらのコーナーで随時レポートをお届けします。

開会 10月15日(木)

閉会 10月20日(火)

場所 湘南台文化センター


 入賞者表彰式 

 

教育長から、入賞者一人ひとりに表彰状が授与されました。

教育長あいさつ

みなさま こんにちは
藤沢市教育委員会 教育長の吉田 早苗と申します
本日は あいにくの雨となり 少し肌寒くなりましたが 木々が色づき始め 藤沢にも秋が来たことを感じる日々となりました ここに 第46回藤沢市総合かがく展の表彰式を開催できますことを 心から嬉しく思います 入賞された みなさま おめでとうございます また 本日 ご臨席いただきました保護者のみなさま お子様の入賞 おめでとうございます
 今回のかがく展では 約1500点の作品が展示されております それぞれに 身近な「なぜ」を 自分自身の手で 実験したり 観察したりして 解き明かしていく過程を 誰にでもわかるように 整理し まとめていることは すばらしいことだと思います 今回入賞されたみなさまの作品は その中でも 特に「自分の視点」をもって 夢中になって 実験 観察を行い 調べた作品であると 感じました なにより すばらしいのは 題名の付け方です 作品を見るとき 重要なのは「インパクト」です 「どんなことかなあ」「どのようにして 調べたのかなあ」と 作品を見てみたくなるような すてきな題名に感動しました もちろん 題名だけではなく 内容も充実しているからこそ 入賞したわけです
 そういった点では 私は ミミズは 土を食べ その糞が 土をつくり 役に立つ動物であることは 知っていましたが ミミズは得意ではないので 「なれるとカワイイ!?あなたの知らないミミズの世界」は 「なれたら ほんとうに かわいく 思えるのかなあ」と思い 作品を手に取りました 土をつくるかという検証の跡で 「においを感じるのか」「水をこえられるのか」といった視点や 「好きな色があるのか」という視点 ミミズを好きになってもらえたらという 阪上さんの思いが こつこつと観察実験を続けてきたことに 重なりました 阪上さんは おじいさんの家で見た大きなミミズに驚き たくさんのミミズを飼い 実験をしたそうですが そのことを許されたご家族のすばらしさにも感心いたしました 私の ミミズに対する見方を変えてくれました
 そのほかにも 入賞作品の題名は 全て こころひかれる題名が多く まるで 小説の題名のような「Power of 糸電話」「ぬれた紙が乾いてできるしわのナゾ ~生徒手帳洗濯事件から学ぶ~」「キッチンde骨格標本! リターンズ」といった題名には びっくりしました 今 「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」という題名のの小説を読んでいますが 「骨はものを語る」「骨は美しい」ということが かかれているのですが 「骨格標本の豚足」はたいへん美しく すばらしかったです 全ての題名や内容を紹介できず 申し訳ないのですが 入賞作品の題名だけではなく 作品の内容のすばらしさに こころより拍手を送ります 
 今回最優秀賞に輝いた 小学生の部の原田さんの作品は 「なぜ ゴム風船はすぐしぼむ?~ゴム風船は土に返る~」は 幼い頃に楽しく遊んだ風船が だんだんにしぼんでいってしまうことが悲しいと感じる心 風船への愛情が 研究の基になっており 光にも注目するという 心のぬくもりを感じる作品でした 風船が しぼむことの必要性を感じながら もしかしたら 「しぼまない風船」を 発明してくださるのではないかとも感じました
 中学生の部の井上さんは 「斜面を下る物体の質量の変化 ~球体を転がすと軽くなるのか!?~」は 「物体が斜面を下っているときは 確かに軽くなっている」ことを 実験結果から結論づけていました 斜面の角度や 球体の重さを変えた場合の変化をも 丁寧に導きだしていたと思います
 重さを量るという点では 今回の ノーベル物理学賞に輝いた梶田さんは 「スーパーカミオカンデ」という装置を使って これ以上 小さくすることのできない素粒子 「ニュートリノ」を観測し 「ニュートリノ振動」という現象を初めて捉えて ニュートリノに重さがあることを証明しました 井上さんの視点 そして 地道に実験をしている姿に 梶田さんの研究に ちかいものがあるように思いました 梶田さんは 「好奇心を持って 知の地平線を拡大するような研究をしてきた」とも 語っておられ 夢中になって 地道にこつこつと努力することのすばらしさも伝えてくれました
 もう一人の ノーベル医学生理学賞を受賞した 大村さんは 「世の中の役に立ちたい」という思いをもって 来る日も来る日も 小さなポリ袋と スプーンを持ち歩き かき集めた土を調べ続けたそうです そして 出会った菌から 抗寄生虫薬を開発し 今は その薬が 多くの人の命を救っています 「失敗してもいいから やってみようという気持ちを いつも持つことがたいせつ」とおっしゃっております 
 3年連続で(*授賞式後 お父様とお話をしましたところ 7年連続受賞だったと知りました) 揚力の研究を続けた 湘南台中学校の徳竹さんのように 本日受賞されたみなさまも 自分自身が興味を持ったこと 不思議に思ったり なぜと感じたりしたことを 突き詰めて考えていく姿勢や 夢中になってこつこつと努力することを続けたことが 結果へとつながったと思います
 藤沢から ノーベル賞の受賞者がでることも夢ではないと 期待しております

 どうぞ これからも かがくの分野だけではなく いろいろなことに目を向け たくさんの 人 こと ものと出会いを大切に過ごし みなさまが どのようなことも「えがおでたのしむこと」を心がけてくださることを心から願って 私のお祝いの言葉といたします
 本日は おめでとうございました

 

最優秀賞受賞者による作品紹介【小学校の部】   最優秀賞受賞者による作品紹介【中学校の部】

 

表彰式終了後、教育長と共に記念撮影を行いました。