土曜研修講座2022第4回は、小学校から16名、中学校から7名の参加がありました。

  二人の講師からは学習指導要領を踏まえた理論を紹介しながら、実践していくうえで大切なことが伝えられました。参加者同士が交流する時間もあり充実した研修となりました。

 

 【日時】2022年6月11日(土)9:00~12:00

 【場所】藤沢市教育文化センター 大会議室

 【講師】教育文化センター  指導主事 溝尾 昌也

     教育文化センター  指導主事 関  雄樹

     学校人材育成支援員 井上 裕子・細川 淳子

  【内容】


  「学習評価の基本」 溝尾昌也指導主事

     

   教師は学習指導要領に定められている資質・能力を確実に育成するために指導を行い、評価をします。その目的は、児童生徒が自らの学習を振り返り、次の学習に向かうことができるようにすることと、教師が自らの指導の在り方を振り返り、指導の充実・改善を図ることにあります。そのための、評価の観点、評価方法、評価対象物、タイミング等の基本を学び、指導と評価を一体化し、「妥当性」「客観性」「信頼性」を持たせることの重要性を学びました。

 


  「特別の教科道徳の授業づくり」 関雄樹指導主事

   

 現行の学習指導要領から新設された「特別の教科道徳」では、内容項目が整理され、数値によらない評価をすることになっています。道徳科の授業づくりにおいては、特定の価値観の押しつけをせず、多様な価値観、対立に誠実に向き合い、考え続ける姿勢を養う「考える道徳」「議論する道徳」をめざすことが重要です。そのために教科書の内容を分析し、内容項目に応じた発問を吟味したうえで、場の工夫、板書やワークシートの工夫をすることも大切であることを学びました。

 


 「日々の悩みをみんなで考えましょう」 井上裕子・細川淳子学校人材育成支援員

   

   新年度が始まって約2か月半が過ぎたところで、これまでを振り返って「進歩したと思えること」「困っていること・悩んでいること」「これからやってみようと思っていること」をグループ内で交流し、今回の研修を通して「明日からやってみようと思っていること」を共有しました。

 


 

 【受講者の感想】

・学習評価の方法や大切さ、普段の授業から評価を意識すること、課題設定などの大切さを学ぶことができてよかったです。評価の本は持っているので、しっかり読み込みます。(小学校)

・今回の内容を踏まえて、目標と指導、評価の一体化をするために手立てが見えてきたと思います。まずは、常に評価する視点で、授業を進めようと思います。 (小学校)

・診断的評価を取り入れて、授業の重点ポイントを考えていくようにする。めあて、目標を活動する前に言ってから活動をすることも早速来週から取り入れようと思います。(小学校)

・評価は何のためにするのか、その生徒が成長していくために評価していくと、改めて気づきました。(中学校)

・学習評価について分かっていないところも多かったので、今回確認することができてよかったです。難しいと感じていましたが、「何のため」「誰のため」というのを明確にして取り組んでいきます。(中学校)

・道徳の教科指導を見直し、児童一人ひとりの納得解と全体の共通解を見つけられるようにしたいと思いました。(小学校初任)

・「考える」「議論する」道徳を実践できるよう、発問を大事にしていこうと思います。(小学校)