授業研究セミナー(第3回目) 2016年2月16日(火)

湘南台中学校 馬場研究員

    

2年生  「作って→証明!平行四辺形」

 一般四角形の鳩目返しを題材に、平行四辺形になることを証明(説明)

する課題を設定しました。

 

生徒たちは、配られた四角形を切り、手元で操作をしながら試行錯誤。

どうしたらうまくいくのか、やりながら、何かに気づいた生徒の表情は

ぱっと変わります。先生が、生徒たちの気づきを丁寧にひろい、

平行四辺形になることの説明をできるよう、つなげていきます。

 

隣の生徒と、図形を動かしながら気づいたことを伝え合いました。

 

中学校の授業でも、実際に操作しながら気づいたことを共有し

考えを深めることできることに、先生方自身が気づきました。

授業後の研究協議では、授業の終わりに、生徒たちの気づきが、実際には

どこにつながっていたのか、確認する場面の大切さについて話し合われた。

今後、授業の終わりの振り返りの中で、気づきをしっかりと価値付けしていくことが

課題となっていきます。

 

授業研究セミナー(第2回目) 2016年1月19日(火)

 高谷小学校 野中研究員

2年生 「図を使って説明しよう」

たし算やひき算の問題場面を図に表すことで、問題を解決する力をつけていきます。

セミナーは3時間目の場面でしたが、1時間目は、テープを使った問題を絵(テープ)

に表して問題を解決し、2時間目では、リンゴの数を図(○)に表すことで解決していきました。

 

  

 3時間目の本時では、数が多くなった問題で、

「○でかくのはたいへん」「めんどう」という子どものつぶやき

(気づき)をひろい、テープ図で表すことへとつなげました。

 

 

 

 

授業後の協議では、子どもの気づきを捉えることの大切さと難しさについて

話し合われました。子どもの気づきを教師が丁寧にひろい、

日々つなげていく授業を繰り返すことが必要です。

 

 

 

第9回部会 2015年12月11日(金)

 

 

1月、2月に予定されているセミナーの指導案検討を行いました。

まずは、小学校2年生の、「図を使って考えよう」の単元です。

子どもたちが問題を解決する際に、テープ図で表すことの良さを感じさせるためには…。

1時間目ではテープを使った問題で、テープの図をかいてみようか。

2時間目は、○をかいて解いてみるかな。

3時間目は…

どんな問題を提示すればいいのか、子どもたちはどんなことを疑問に思ったり、

気づいたりするのだろうか、話はつきません。

次は、中学校2年生、

 

  

証明の単元で、四角形のハトメ返しを利用します。

4つの辺の中点を結んではさみで切り、それを組み合わせると、どんな形ができるか。

大人がやってもなかなか難しいです。

しかし、困難の中、試行錯誤しながら、様々なことに気づく可能性が感じられました。

どんな授業になるでしょうか。

「素朴な気づきを子ども自身が大切に感じられる授業」に向けて、少しずつ進んでいます。

 

授業研究セミナー(第1回目) 2015年11月25日(水)

本町小学校 河内研究員

     6年生 「比例をつかって調べよう」

 包装紙で包まれた3種類の紙のセットを袋を開けずにどの紙かあてます。

手がかりになるのは、手元に配られた2種類の紙。

子どもたちは、さわり心地から、

「こっちの方がぺらぺら…」「厚さが違うのかな?」

と気付きます。

 

まずは、個人で考えて、気付いたことやわからないことを付箋に書きます。

その後、それらを持ち寄り、グループごとに調べ方を相談します。

話し合う中で、厚みで調べるグループと、重さで調べるグループとに分かれました。

厚みを調べる途中で、計った人によって数値が違うことに気付きます。

「厚みを調べるときは、ぎゅうっと押してから調べましょう。」

誤差を少しでも減らそうと、はかり方をそろえます。

「みんなの紙を合わせたら100枚になるからその厚さを測って…」

「20枚ではかると、こっちの方が重いことがわかるから…」

「包装紙の厚さはどうしようか…」

手元にあることで、子どもたちは試行錯誤を繰り返します。

 

  

結果が出るところまでは行きませんでしたが、困ったことも含めて、

わかったことをみんなで共有します。

テーマである、「素朴な気づきを子ども自身が大切に感じられる」ようにするために、

子どもの気づきをどう拾い、どうつなげていくか、課題が見えてきた授業となりました。

   

授業後の協議では、参観者からたくさんの貴重な意見をいただきました。

課題を意識し、次のセミナーへと研究は続きます。

   

第7回部会 2015年10月16日(金)

  

11月25日に本町小学校で行われる授業研究セミナーの指導案検討を行いました。

単元は小学校6年生「比例をくわしく調べよう」です。

比例を利用して、身の回りにある課題を解決することをねらいとした授業です。

今回は、A4の色上質紙をとりあげます。子どもたちはいったいどんなことに

目をつけ、気づき、疑問を持つのか…?

「子どもたちの素朴な気づきや疑問をきっかけにして、それぞれの考えが

少しずつ変容していく過程を大切にした授業を目指していきたい」という

思いで、授業者は当日までの日々の授業もつくっていきます。

 

第6回部会 2015年9月28日(月)

  

11月のセミナーに向けて、まずは、テーマを再確認するところからスタートしました。

「つまずきを大切にした授業づくり」を仮のテーマとしてそれぞれ授業をおこなっているところですが、

「つまずき」の解釈は様々で、何をつまずきとするかが難しいことは話題となっていました。

では、どんなことを大切にしたいか?

つまずき・思考錯誤・自分の考え・困ったこと・思い切った発言

これらが授業の中でとびかい、それを大切に、振り返り修正をしながら理解を深めるような

そんな授業ができないだろうか。

授業の指導案については、なぜここでグラフを使うのか?子どもにとっての問いは?

と、さまざまな課題が見えてきました。

ただ、どの内容を学ぶにしても、こどもたちの、「困ったな」「どうしよう」からはじめられるような、

そんなこどもたちとのやりとりを大切に、毎日の授業を積み重ねていきましょう。

テーマは・・・

「素朴な気づきを子ども自身が大切に感じられる授業づくり」

河内先生の授業のキーワードは、「思考錯誤、爆発、化学反応、つまづきを触媒として」

  

第5回部会 2015年8月3日(月)

 

池田先生の研修講座を受けた後での部会。

ここでは、小学校2年生と6年生の授業について、話し合いました。

子どもたちが、どんなところで、テープ図のよさを感じるのか、

2年生にテープ図は必要なのか?そんなところにまで話が及びました。

 

 

 

第4回部会 2015年7月10日(金)

 

前回までの研究で見えてきた課題について、話し合いをしました。
「つまずき」とは何か?

 

正解か間違いかではなく、 

自分で、「これでいいのかな?」と、「振り返ろうとする力」を育てたい。

できてもできなくても、振り返ることを促し、

それを吟味することが、子どもたちの理解の深まりにつながる…

そんな授業ができたら、と、少しずつ共通の思いを確認しています。

 

 

 第3回部会 2015年6月19日(金)

 

 倉持研究員による研究授業です。

内容は、小学校3年生「わりざんを考えよう」

子どもたちは、はじめて、あまりのあるわり算に出会います。

「宝石が□個あります。1人に3個ずつ分けると、何人に分けられますか。」

□に入る数字をみんなで考えながら、既習事項を確認。

12÷3も、15÷3も 答えを出せた子どもたち。

しかし、14÷3 が出たとたん、

「ムリだよ!」の一点張り。わからないときには…

図にかいてみたり、物(おはじき)をつかったり。

なんとか4人までは分けられますが…

「これでいいんだ。けど…できてないよ。」

ぴったり、にならない計算は、「できない」

という子どもたちの感覚。 

  

おはじきを使った子が発表し、黒板で考え方を共有します。

より「わかりやすく」するために、クラスの仲間のアイデアが加わります。

 

 

授業の後の振り返りでは、子どもたちに、

既習をかくにんするあまり、かけ算九九の答えにしか目がいかなかったこと、

図を使って考える意図は何か?

「ムリ」なことを証明するために図を使って説明しよう、

という展開の可能性など、研究協議も広がり深まり。

「つまずき」をどういかすか、また課題が見えてきました・


第2回部会 2015年 5月29日(金)

 研究員が、それぞれ実践した授業や、これから実践しようとしている授業をもちより、

検討をしました。

「つまずきを大切にした授業づくり」という仮のテーマに沿って、

授業を振り返ります。

「工夫をもとめてやまない子どもたちを育てたい」という思いで、

小学校低学年の「ひき算のしかたを考えよう」の実践から、

型にはめるのではなく、子どもがどんな考え方をするのか、

その間違いはいったいどんな理由で子どもが考えたためなのか、

教師にもみとる目が必要とされます。

続いて、小学校6年生の円の面積の単元。

正方形に内接する円の面積について、

4分割、9分割しても合わせた面積は同じになることを

子どもたちに発見させたいという授業者の思い。

計算しない方が比べやすい、同じになることを発見しやすい。

中学校では必要とされる「計算しないで見つける」力だが、

小学校では、式があったら計算するのが当たり前、という感覚がある。

低学年のうちから、計算は答えをださなくてもいい、

式は表現なんだと伝えていくことの必要性を感じる。

どの段階で式を提示するのか、白熱した議論となりました。

 

 

 

 

 

小学校2年生にとっては、具体的なものを抽象的な図に表すことは

大きなジャンプがあります。そこで、単元に入った1時間目には、

テープの問題をテープの図に表して問題を解き、

2時間目には、リンゴの問題でリンゴの数を○で表し、

3時間目(本時)は、○でかくにはたいへんな数の

シュリケンの問題を設定しました。

子どもたちと、前の時間に自分たちで考えたやり方を思い出しながら、

テープ図へとつなげます。

 

高谷小学校 2年生 

「図を使って問題を解決しよう~一人ひとりの気づきをみんなの気づきに~」

 この単元では、問題場面を図に表すときに、

より簡単な図を使うことで解決に結びつけていきます