お月見にだんご! みたらしだんご

 だんごは、穀物の粉を水でこねて小さく丸め、ゆでたり蒸したりしたもの。昔は、ヒエやアワ、キビなどの穀物を使っていましたが、現在はほとんど米粉を使っています。だんごは平安時代から庶民的な食べ物になり、特に室町時代以降には東海道宇津谷(うつのや)峠や京都下鴨の御手洗(みたらし)茶屋などが有名になりました。みたらし(御手洗)だんごは、だんご5個を串に刺して焼き、砂糖じょう油に葛(くず)あんをかけたもので、焦げ目と香ばしさが人気を呼んだそうです。だんごは丸い形から名前がつき、主に仏事ものとされました。また、つぶして平たくなったものは”もち”と呼び、祝儀物としておめでたいときに出されました。だんごを食べながらお月見することが、中国の唐(6世紀)時代の風習で、それが日本の上流階級に伝わり、さらに民間に伝わったと考えられています。

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