教育実践臨床研究 紀要  2019(平成31)年3月刊行

「授業をこの手に取り戻す-教師の矜持-」

 

 


 明日も指導書どおり、いきますか? 授業で“あの子”は何をしていましたか? それは誰のための授業ですか? そもそも自分の授業に自信はありますか? 教師の専門性ってどこにあるのでしょう?
 このような問いに答えるのが、教育実践臨床研究部会にとって18冊目となる本紀要『授業をこの手に取り戻す』です。折しも2018年は、教育実践臨床研究部会の前身である教育メディア研究部会の発足から数えて30年を迎えることになりました。そこで、本紀要の序と第1部では、研究の原点を再確認するとともに、授業研究と教師の成長を結ぶ今後の教育実践臨床研究を展望することにしました。また、第2部と第3部では、研究員による実践報告(小5算数、中1~2数学、中3理科)を通して、教師の成長に必要なことや子どもの姿から授業を創ることの大切さを示しました。さらに、第4部では、教育実践臨床研究の広がりとして、長後小と鵠南小での「イメージマップを使った授業リフレクション」の取り組みや、小糸小における「6つの構成要素による授業デザイン」を取り入れた校内研究の取り組みも紹介してあります。
 本紀要が、一人でも多くの先生方にとって、“誇りをもって自分の授業を楽しむ”ための一助となれば幸いです。

 


 

教育実践臨床研究 紀要  2018(平成30)年3月刊行

「子どもの事実に学ぶ-授業における経験の意味-」

 

 教育実践臨床研究部会にとって17冊目にあたる本紀要では、どのように時代が移り変わろうとも、授業の本質を決し見失うことがないよう、特に「経験」に焦点をあてて全体を構成しました。序と第1部では、授業研究が教師にとっての研究になるために必要な考え方を整理するとともに、子どもの事実に基づいた授業デザインの視点や、授業における子どもと教師の経験の意味について考察しました。続く第2部・第3部では、研究員による小1算数と小6国語の実践報告を通して、子どもの事実に学び、授業を再構築していく過程と、その大切さを示しました。子どもと教師の成長につながる授業改善の手がかりが満載です。

 


 

 教育実践臨床研究 紀要  2017(平成29)年3月刊行

「目の前の子どもと向き合う-教師として欠かせないもの-」

 

 2016年度は、私たちが授業研究の方法に「授業リフレクション」を取り入れて20年目

にあたることから、本書では、『目の前の子どもと向き合うー教師として欠かせないもの』

を表題に掲げ、序と第1部を通じてリフレクション研究の原点を再確認し、授業研究と教

師の成長をつなぐ教育実践臨床研究の視点を整理しました。また、第2部では教育実践臨

床研究の実際として、研究員による小学校高学年社会科の実践報告を通して、目の前の子

どもと向き合って授業を行うことの大切さを描き出すとともに、社会科を楽しくするため

の「教材研究」や、子どもたちが主体的に学びを深めていくような「単元づくり」の視点

を取り上げました。さらに第3部では、教育実践臨床研究の広がりとして、研究員OBに

よる校内研究や授業改善の取り組みも紹介してあります。教育実践臨床研究は、教科を超

えて取り組まれることも大きな特徴の一つですが、本紀要では奇しくも小学校高学年の社

会科の実践が3つも揃うことになりました。このようなところにも私たちの研究が、教師

の成長のみならず、教科教育に対しても十分に示唆的であることが見て取れるのではない

かと思います。教師として欠かすことができないリフレクション研究の大切さを一人でも

多くの先生方と分かち合うことができたら幸いです。

 

 


 

教育実践臨床研究 紀要  2016(平成28)年3月刊行

「授業の本質を問う-教師として受け継ぐもの-」

 

 2001年度に誕生した教育実践臨床研究は「臨床の知」の獲得を目的とした研究です。

そして、15年後、今回の紀要「授業の本質を問う~教師として受け継ぐもの~」では、

次のような構成で、これまでに蓄積した「臨床の知」を数多く紹介しています。

 

  序   授業の本質を問う-教師でいるあなたに 教師になる君に 

  第1部 授業づくりの基本となるもの-教育実践臨床研究を始める前に
第1章 授業が授業となるために-教科観を育む 
第2章 「子どもが学ぶ筋」を想像する-共感的な態度をもとに  

  第2部 子どもの学びを支える知恵と技-教育実践臨床研究の視点
第1章 実りある指導案検討に向けて-臨床の知としての授業予測
第2章 教材の研究とは何をすることなのか-臨床の知としての教材研究
            第3章 大人としての存在意義を考える-臨床の知としての学習環境
              第4章 「私の授業」を創るために-臨床の知としての教育技術

  第3部 見えることからの授業の再構築-教育実践臨床研究の実際
              第1章 物語の世界にひたる-小学校4年国語科 
            第2章 授業をこの手に取り戻す 
第3章 授業の本質を問い続けるということ
-鷹野実践に見る授業の再構築

 

  序には、長年本部会と研究交流のある仙台市教育センターの渡部力氏による寄稿「教師

でいるあなたへ 教師になる君に」を収録。第1部では授業づくりの基本となるものとし

て、教科観を育むことと子どもの学びを見通すことの大切さを論考し、第2部ではこれま

でに蓄積した「臨床の知」より授業予測・教材研究・学習環境・教育技術の4つを焦点化

してあります。さらに第3部では研究員による授業実践研究の詳細を報告し、授業の本質

を問い続けることの大切さを示しました。

 今、何を教師として受け継いでいく必要があるのか、一人でも多くの先生方と分かち合

っていけることをねがっています。

 


教育実践臨床研究 紀要  2015(平成27)年3月刊行

「子どもの学びを支え続けるために」

 

 

   教育実践臨床研究部会では、授業者が自分のねがいを明確にし、実施した授業の

 振り返り(授業リフレクション)を通して、授業改善を図っていくという臨床的な

 授業の研究を行っています。

  今回の紀要では、子どもの学びを支え続けるために“臨床的である”ことがいかに

 大切であるかを、本部会の前身である教育メデイア研究部会の発足から数えて25周

 年を記念して行った鼎談の記録や論考、小学校理科の実践報告を通して描き出しま

 した。また、短時間で簡便に取り組める授業の振り返りの方法として、新たに開発

 した「イメージマップを使った授業リフレクション」の進め方と実際例も紹介して

 います。本紀要を、授業研究と教師の成長を結ぶ手がかりにしていただけたら幸い

 です。

 


教育実践臨床研究 紀要

子どもの学びを支える知恵と技

 

2014年(平成26年)3月発行

藤沢市教育文化センター 教育実践臨床研究部会

<紹介pdf>kyouikuzissenrinsyou201403.pdf [505KB pdfファイル]