第8回部会 

日 時:2021年3月9日(火)午後3時00分から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:今年をふりかえって

 今年度最後、久しぶりにメンバー全員の顔がそろいました。
諸星研究員(秋葉台中)からは、「前に出て説明する」「いろいろな考え方をさがす」また「グループで話し合う」などの活動を取り入れたことで、受け身だった子どもたちが変わっていった。「ただ答えを見つけるのでなく、粘り強くいろいろな考え方をみつけようと取り組む姿」「よりわかりやすく説明しようと工夫する姿」がみられ、うれしかったとの報告がありました。また江原研究員(鵠洋小)からは、授業ビデオで振り返りながら、「おおきいかずの並び順について、数表と数直線について体感する活動として「すごろく」のような遊び的な取り組みをいれたことで、子どもたちが実に楽しそうに、また教師の意図をこえて、「かず」の関係に注目していった様子が紹介されました。「楽しみながら学んでいる姿」から「自身の算数のイメージ」が大きく変わったとの報告がされました。また深澤研究員(六会中)からは、子どもたちの姿をもとに、さらに「数学のおもしろさを実感する授業づくり」に取り組みたいとの表明がなされました。諸星研究員(秋葉台中)と江原研究員(六会中)は任期の3年間が終わります。講師の方からは「これからが大切。ここで見つけたことからさらに取り組みを続けてほしい」とのエールが送られました。子どもたちのために「日々の授業の改善に仲間と共に取り組み続けること」が「専門家としての教師」に求められています。

 

  

第7回部会 リモート開催

日 時:2021年2月9日(火)午後3時30分から

場 所:各勤務校、教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:各研究員の経過報告

 この日は、リモートによる部会となりました。講師の鹿毛先生、各研究員は勤務校より参加、目黒先生、田中先生、江原敬先生は教文より画面を一緒に見ながらの参加と、始めての試みの中、各研究員より経過報告がなされました。1月29日に研究授業を行った江原研究員からは、その後の授業の様子について報告があり、鹿毛先生から、子どもたちの気持ちに寄り添っているのか、前の時間に学んだことをどう次につなげていくのか、そのためにも、教材研究が必要であると語られ、次の授業について話し合いました。

  

第6回部会 部内授業

日 時:2021年1月29日(金)午後1時25分から

場 所:鵠洋小学校

内 容:江原竜平研究員研究授業・研究協議

研究授業「さわって うごかして かんがえて わかった!できた!」江原 竜平 研究員

単元名:算数科「おおきい かず」(小学校1年)

 江原研究員は、子どもたちがわかった、できたと感じている姿が見たいという「ねがい」のもとに研究授業を行いました。単元は「おおきいかず」子どもたちがはじめて100までの数字に出会います。それまでの位の学習、何度も数をかぞえる学習をもとに、数表に隠れているきまりを見つけていきます。自分の考えをもつ時間を大切にしてほしいと、一人ひとりに細長い仕切り板を用意し、数表の一部だけが見えるように工夫しました。子どもたちは、たて、よこ、ななめに見てどのように数字が変わっているかを、色々試しながら、見つけていきます。

  

  

 授業の振り返りでは、授業者自身が「自分に見えていたこと」を話したあと、参加した方々の報告から、子どもたちが経験していたことを手がかりに、授業の中で起きていたことを丁寧に確かめていきました。今回、他の研究員は勤務校で授業を参観し、振り返りの研究会に参加しました。コロナ対応として、はじめての試みでしたが、方法については工夫も必要なことを実感しました。

  

 

第5回部会 部内授業

日 時:12月9日(水)午後1時20分から

場 所:秋葉台中学校

内 容:諸星紫織研究員研究授業・研究協議

    江原竜平研究員研究授業指導案検討

研究授業「多様な考え方の共有から応用力を養う」諸星 紫織 研究員

単元名:数学科「平行と合同」(中学校2年) 

 諸星研究員は今年研究員3年目。生徒が自ら考える授業を「ねがい」として研究を進めており、今年度は「指名の工夫」や「話し合い活動」「生徒自身のことばでの説明」などを意識しながら取り組んできました。本時では、ブーメラン型四角形の角度を求める問題について、同じ考えの生徒どうしがグループになり、自分たちの解き方を他のグループにもわかるように、ホワイトボードを使って説明しました。多様な考え方を共有することで、「なるほど」「そういう考えもあるのか」と気づく生徒のつぶやきも聞こえました。その後、星形の内角を求める問題についても考える時間をもちました。

  

 授業後の振り返りでは、参観していた先生方と一緒に、授業の中で起きていたこと、授業の様子、子どもたちの様子について、丁寧に振り返りました。諸星研究員からは授業全体を振り返り「話し合いをよくしている」と印象を語りました。各グループの子どもたちの様子を次々と楽しそうに話される諸星研究員の姿が印象的でした。「解き方には複数の考えがあること」を生徒がグループ活動を通して実感として学ぶことができた授業でした。

  

江原 竜平 研究員 指導案検討

 次に、江原研究員の指導案検討を行いました。小学1年算数科「おおきなかず」の単元について実践を行う予定です。

 

 

第4回部会

日 時:11月17日(火)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:例年この時期に市内の先生方に公開にしている授業研究セミナーですが、今年はコロナ禍の中で、部内の研究授業として取り組みました。深澤研究員の授業を事前に2台のビデオカメラで撮影し、部会で全員で視聴したあと授業リフレクションを行いました。「どうしてそう思ったの?」など、子どもたちの様子についての質問がありました。また次回、部内研究授業に取り組む諸星研究員の指導案検討と経過報告がありました。「授業の中で問題を解決しようと試行錯誤する子どもの姿を見たい」という《ねがい》を軸に話し合いました。江原研究員の経過報告では、小学1年算数「おおきなかず」で扱う教材についての意見交換を行いました。

 

  

 

第3回部会

日 時:10月26日(月)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:各研究員の授業実践についての経過報告

    教材の工夫など指導案の検討

   

 この日の部会では、深澤研究員が来月予定している部内研究授業の準備をしました。「生徒一人ひとりに数学のおもしろさを実感して欲しい」という《ねがい》から、6つの構成要素による授業デザインをもとに、指導案の検討に取り組みました。単元の指導・評価計画の中で「課題」をどう位置づけるのか、子どもたちがどのように考えるのかなど、様々な意見が出されました。

 江原研究員からは、授業ビデオやリフレクションシートを使い、子どもの様子や授業で起こっていたことを、授業リフレクションを行った時の様子も交えて報告がありました。諸星研究員は、経過報告とともに、これから行う部内研究授業についての構想を紹介し、意見交換を行いました。

 

 

 

第2回部会

日 時:9月18日(金)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:各研究員の授業実践についての経過報告

    教材の工夫など指導案の検討

   

 前回の部会で確認した「今年度どのような《 ねがい 》をもって取り組んでいきたいか」の実現に向けて、各自の取り組みを授業ビデオを使うなどしながら、具体的に報告しました。試行錯誤をくり返しながら“何か”具体的に取り組むことで、いつもと違う子どもたちの姿が見え、それを繰り返すことで子どもたちの活動の意味が明確になっていくことがわかりました。様々な出版社の教科書を参考に、教材について検討を行いました。

 

第1回部会

日 時:8月27日(木)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:今年度の活動について

    研究員からの所信表明

    授業づくりについて

    

 令和2年度の教育実践臨床研究部会が、ようやくスタートとなりました。

 江原研究員(小1/算数)、諸星研究員(中2/数学)、深澤研究員(中3/数学)から「この1年間どんなねがいをもって取り組んでいきたいか」について所信表明がありました。また「授業ビデオ」を視聴し、授業づくりについて話し合い、その後、野村元研究員提案の研究報告資料ビデオについての意見交換の時間をもちました。

 今年は部会の前身である教育メディア研究部会の発足から数えて、32年目となります。研究のさらなる深化と発展を目指して、今年度も「見えることからの授業の再構築」を研究テーマに、次のことを重視して研究に取り組んでいきたいと考えています。

①教育実践臨床研究の持続と発展のための、研究員による授業実践研究の地道な積み重ね
②教員の世代交代を視野に入れた「学ぶこと・教えること」の本質のたゆまぬ研究
③教育実践臨床研究のさらなる普及拡大