第8回 部会

日 時:2021年3月8日(月) 午後3時30分から

場 所:リモート開催

内 容:・部内研究授業5(徳島研究員)事後検討

    ・「特性のある子どもへの対応について」(吉田講師)

    ・次年度に向けて

 

 はじめに、2月17日の徳島研究員の部内研究授業『うばわれた自由』(光村図書・小学校5年)の事後研究を行いました。「自由を自律的に判

断し、責任ある行動をしようとする心情を育てる」というねらいの授業でした。教師の指示や児童の発言に対して、常にリアクションがあり、発

言も教師が指示する場面と自発的に起立し意見を述べていくことができるクラス作りができていました。しかし、導入部分での問いかけで実生活

の中での「自由」をイメージさせたことで、かえって教材から離れていってしまったことや、意見を交換し合えるクラスの雰囲気はとても良い

が、一方で一度それてしまった話題を軌道修正するのを難しくさせることもあることが話題になりました。

 次に、以前研究員より出された、特性のある児童生徒との関わり方についての質問に対し、講師から実体験に基づいた話がありました。表面上

無視できないような行動が見られる児童生徒には、個別に関わることが多いが、黙々と自身の内面と葛藤をしている児童生徒は、見逃されてしま

うことが多いこと、教師側の捉え方によっては、クラスの中での位置づけが固定されてしまうことなど、多岐に渡る関わり方の注意点について解

説がありました。大人も子供もよいところ弱いところがあるのは当たり前で、互いに補いながら助け合う姿勢で学級経営をしていくことの大切さ

を再認識しました。

 

 

 

第7回 部会

日 時:2021年2月4日(木) 午後3時30分から

場 所:リモート開催

内 容:・部内研究授業4(杉本研究員)事後研究

    ・部内研究授業5(徳島研究員)指導案検討

 

 はじめに、1月27日の杉本研究員の部内研究授業『撮れなかった一枚の写真』(光村図書・中学校1年)の事後研究を行いました。「よりよく

生きる」という難しいテーマであったがゆえに、教師の説明や促しが多くなってしまったことが反省点としてあげられました。授業の時間配分を

考え、ワークシートを書かせる時間を早く設け、意見を共有することで葛藤がさらに生まれ、授業が深まったのではないかとのアドバイスを受け

ました。

 次に2月17日の徳島研究員の部内研究授業『うばわれた自由』(光村図書・小学校5年)の指導案検討を行いました。授業者の「自由の裏側」

を考えさせるというところが議論になり、「自由の裏側をイメージするのは難しい」「本時のねらいの『責任ある行動をする心情を育てる』を意

識した発問にしたほうがよい」などの意見が出ました。講師からは、教師は言葉を正しく使う使命があるので「自由の裏側」を「自由」の対義語

として捉えるなら「束縛」「統制」になること、また「自由」と「責任」の関係を考えさせる発問を、教材分析からもう一度考えて指導案を見直

すよう助言を受けました。

 

 

第6回 部会

日 時:2021年1月21日(木) 午後4時から

場 所:リモート開催

内 容:・部内研究授業2(藤原研究員)事後研究

    ・部内研究授業3(鵜澤研究員)事後研究

    ・部内研究授業4(杉本研究員)指導案検討

 

 はじめに、12月23日の藤原研究員の部内研究授業『ぴかぴかがかり』(光村図書・小学校2年)の事後研究を行いました。児童の意見を丁寧

に拾い上げ、意見が言い合えるよい関係性を感じ取ることができました。講師からは、ある児童の発言を拾い上げていれば、本質に迫る授業にな

ったのではないかという指摘がありました。また、ワークシート(ノート)を児童間で回覧するときの注意、板書の意義・方法など日々の授業の参

考になるアドバイスもありました。

 次に1月14日の鵜澤研究員の部内研究授業『二わのことり』(光村図書・小学校1年)の事後研究を行いました。授業者からは、自身が指導案

検討の時に気をつけようと思っていたことができなかったこと、誘導的になってしまったことなどがあげられました。講師からは、ワークシート

から児童が本時目標に迫っている姿が見られるとの評価がありました。しかし、教科書の事実に基づいた授業を展開すること、授業者の「わか

る?」という口癖は、児童の「わからない」を引き出すことができなくなり混乱させるということを指摘されました。

 最後に、1月27日に予定されている杉本研究員の部内研究授業『撮れなかった一枚の写真』(光村図書・中学校1年)の指導案検討を行いまし

た。悩んだ末、最後の一文を主発問で取り上げることについては、講師からも研究員からも同意を得ました。展開と組み立てが難しい教材であ

り、内容項目「よりよく生きる喜び」に迫る授業をするための綿密な教材分析や板書計画について指導を受けました。

 初めてのリモート開催でした。少々手間取るところはありましたが、おおむね順調に終了しました。

 

 

第5回 部会

日 時:2020年12月17日(木) 午後3時から

場 所:教育文化センター 小会議室

内 容:・部内研究授業1(忍足研究員)事後研究

    ・部内研究授業2(藤原研究員)指導案検討

    ・部内研究授業3(鵜澤研究員)指導案検討

 

 はじめに、11月25日の忍足研究員の部内研究授業『命の選択』(光村図書・中学校3年)の事後研究を行いました。昨年に比べて、発問を絞

り生徒に考えさせる時間や書かせる時間を保障したことが評価されました。また、板書の意味や効果的な使い方、個の意見をクラス全体に広げる

ような発問を考えるなど、次につながるアドバイスを受けました。さらに、教師からの授業をまとめる言葉が、生徒の授業の振り返りに、大きく

影響を与えていることが分かり、言葉を慎重に選ぶことの重要性を共有しました。

 次に、12月23日の藤原研究員の部内授業の指導案検討をしました。読み物教材は『ぴかぴかがかり』(光村図書・小学校2年)で、内容項目

は「勤労、公共の精神」です。自分たちの日常を思い起こさせるところから始まり、働くことは自分のためだけでなく、周りの人の喜びや気持ち

よさにつながっていくことに気づいてほしい、というねらいです。「わたし」「わたしたち」「たまきさん」という主語の読み取り方に難しさが

ある教材であるため、教材分析をした上で板書計画を練る必要性を指摘されました。

 最後に、1月14日の鵜澤研究員の部内授業についての指導案検討をしました。読み物教材は『二わのことり』(光村図書・小学校1年)で、

内容項目は「友情、信頼」です。自分のことばかり考えず、友だちの気持ちになって考え、仲良く助け合える児童に育って欲しい、というねらい

です。日ごろから授業者が課題と感じていた最後の振り返りの発問について、教材に書いてあること以外に教師側が何かを付け足したり、つな

げたりすることなく、教材の内容に沿った発問でも、児童が「自分事」として捉えることができることを学びました。

 

 

 

第4回 部会

日 時:2020年11月12日(木) 午後3時30分から

場 所:教育文化センター 小会議室

内 容:・部内研究授業1(忍足研究員)指導案検討

    ・教材研究(発問・板書)

 

 まず、11月25日の忍足研究員の部内研究授業の指導案について検討しました。読み物教材は『命の選択』(光村図書・中学校3年)で、内容

項目は「生命の尊さ」です。命を扱う教材で、難しいテーマであること、本文の後に付いている資料が「尊厳死」を中心に書かれたものであるこ

とから、「尊厳死」の是非に終始しないような授業者の発問が重要であることを確認しました。

 次に、基礎研究は資料を基に、「発問・板書」について学びました。発問を決めていくにあたり、どういう考え方で中心発問を導き出すのか、

発問の際、登場人物、作者、学習者の感じ方・考え方を混同させないよう留意すること、対話にはまず「受容」してから子どものことばを使って

問い返すことが大切であることなど、授業を組み立てていく上での重要な要素について考えました。

 

   

 

 

第3回 部会

日 時:2020年10月1日(木) 午後3時30分から

場 所:教育文化センター 小会議室

内 容:・教材研究(読み物資料の分析)

 

 今年度の部内研究で扱う教材を、前回学んだ読み物資料の分析の方法を参考に、各自がまとめたものを発表しました。読み物資料を分析するに

あたって、教員側の先入観を取り除き、児童生徒が自由に自分の考えを発表できるような授業づくりがいかに大変なのかを再認識する時間にな

りました。

 次回は部内授業Ⅰを担当する忍足研究員の指導案検討を行うとともに、吉田先生の資料を基に、基礎研究「発問づくり」「板書」について学ん

でいく予定です。

 

   

 

 

第2回 部会

日 時:2020年9月17日(木) 午後3時30分から

場 所:教育文化センター 研究室D

内 容:・基礎研究(読み物資料の分析)

    ・部内授業について

 基礎研究として、まず事前研究の重要性について考えました。事前研究の中でも、今回は特に読み物資料の分析について研究しました。

 吉田先生から提示された複数の教材分析の実践例を検討し、自分なりに考えたことを小・中学校ごとに分かれたグループで意見交換しました。

そして、次回までに部内研究授業で扱う読み物資料を決め、それぞれが本日学んだ教材分析を参考に、読み物資料の分析を行ってくることに

しました。

 

   

 

 

第1回 部会

日 時:2020年8月4日(火) 午後2時30分から

場 所:教育文化センター 小会議室

内 容:・教育文化センターの研究員について

    ・道徳研究部会の3年間の流れについて

    ・研究テーマについて

    ・今年度の研究の進め方について

 新たな研究員4名を迎え、合計5名の研究員で今年度の道徳研究部会がスタートしました。

 今年度も講師として、横浜高等教育専門学校講師の吉田豊香先生をお招きし、ご指導いただくことになりました。

 1回目の部会は、3年間の研究部会の流れや今年度のテーマについての確認を行いました。スタートは数ヶ月遅れましたが、与えられた時間の中

で精一杯の研究を進め、授業改善に繋げていくことを強く認識することができました。

 今年度も研究テーマに基づいて、吉田先生にご指導を頂きながら研究を進めて行きます。