平成28年度 社会科研究部会 活動報告
2017年3月1日(水) 第12回研究部会 於:藤沢市教育文化センター
今年度最後の部会は「研究の方向性についての考え」を研究員それぞれが出し合い、どんな子どもの姿が見たいのか、社会科の授業によってどんな大人になることをイメージしているか、などについて思いを交流しながら、それぞれが思い描いている”目指したい社会科の授業”を模索しました。
研究のテーマを設定するまではいきませんでしたが、「子どもが考えを深める様子」「無機質な知識と有機的な生き生きとした知識の違い」などを意識しながらこれからの授業を行い、次年度につなげることになりました。
2017年2月20日(月)第11回研究部会 研究授業 於:藤沢市立大清水中学校
授業観察【社会科1年生】
本時の学習:「EU加盟のメリットとデメリット」 単元名:ヨーロッパ州(地理分野)
授業者:吉原 壮英 教諭
講 師:横浜国立大学教授 重松 克也 氏
今回は、吉原研究員による、言語活動を意識した授業でした。生徒ははじめに機械的に割り振られた立場で考えをまとめ、他の生徒との話し合いを経て、自分としての考えをまとめるという学習でした。
生徒は前時までの学習で蓄積した知識を使って、他の生徒の考えもよく聞きながら自分の考えをまとめました。
授業後は教育文化センターに移動し、研究会を行いました。
・子どもの日常的感覚が発揮される教材や問いだったか
・子どもは考えを深めたか
・子どもが考える土台となる知識や生活体験は十分あったか など
子どもを中心とした研究員同士の質疑の中に、社会科として大切なポイントがちりばめられていました。
2017年1月25日(水)第10回研究部会 於:藤沢市教育文化センター
今年度は研究1年目ということで、まずはお互い授業を見合うことで、研究員それぞれの”課題”や”こだわり”を知りました。そこから今後どこに焦点を絞って研究を進めていくか話し合いました。重松先生より課題の共通点についてご指導・ご助言をいただき、今後は各自の「社会科の授業で望む子どもの姿」を出し合いながら、研究テーマ設定へと向かっていきます。
2016年12月9日(金)第9回研究部会 於:藤沢市立明治中学校
授業観察【社会科2年生】
単 元:日本の諸地域 1 九州地方~環境問題と環境保全を中心とした考察 ③火山とともに暮らす
授業者:有留 志保 教諭
講 師:横浜国立大学教授 重松 克也 氏
温暖な気候であるはずの鹿児島で、どうして稲作や畑作ではなく、畜産業が中心になっているのかについて考えました。桜島の火山灰によるシラス台地の特徴を生徒につかませるため、シラス台地と学校内の土を両方用意し、さわり心地や保水の様子を観察させました。
生徒は、本物のシラス台地の土に触れることで、実感をもって土地に適した産業を考えることができました。
その後行われた部会では、生徒の話し合いの様子を中心に話し合いました。
・「農業に適さない=畜産に適している」のもあるだろうが、鹿児島の土地が畜産に適している”要因”を考えることも大切。
・覚えさせることと、考えさせたいことを区別し、時間の配分を調整することで、生徒に考える時間を確保したい。
等の話題が出ました。
講師である重松先生の鋭い視点や豊富な知識によって、毎回多くのことを学ぶと共に、授業研究員同士でも学び合おうとする雰囲気で研究が進んでいます。
2016年11月28日(月)第8回研究部会 於:藤沢市立本町小学校
授業参観【社会科4年生】
単 元:昔の暮らしと町づくり 小単元Ⅲ「地域に学校をひらいた」
授業者:宮﨑 圭介 教諭
講 師:横浜国立大学教授 重松 克也 氏
羽鳥村にあった私塾「耕餘塾」、それを開校した「小笠原東陽」、羽鳥村を安定させるために学校の設立を計画した「三觜家」の三者を中心に学習を展開しました。
今回の授業はその単元のまとめとして、「小笠原東陽の石碑は何のために作られたのか」について、子どもたちと考えました。
小笠原東陽の功績を単元の学習でしっかり理解していた子どもたちは、石碑を通してそれを未来に残したいと願った三觜家や耕餘塾の生徒たちの願いに迫ることができました。
協議会では、授業の中での子どもの学びを中心に議論します。発問によって子どもに何を考えさせたいのか、子どもは自分の生活の中から考えられるのか、考えたことによって子どもの世界は広がるのかなど、「発問」について議論を深めました。
2016年10月31日(月)第7回研究部会 於:藤沢市立羽鳥小学校
授業参観【生活科2年生】
単 元:うごく うごく わたしの おもちゃ ~羽鳥祭でお客さんを楽しませよう~
授業者:木村 恵 教諭
講 師:横浜国立大学教授 重松 克也 氏
「羽鳥祭」に向けた出し物の工夫を子どもたち自身が実際に遊びながら見つけていくという授業でした。
先生の指示をよく聞いて、みんなやる気があふれていました。
工夫するとよいポイントも、お互いたくさん見つけていました。
研究協議会では、「子どもたちの気づきや学びを、先生がどのように促していったらよいのか」「子ども同士アドバイスしあえるような関係を築いていくためのアプローチ」など、生活科の話題から、「お店(社会)に子どもたちがどのようにかかわっていくのか」など、社会科につながるような話題にも発展し、議論が深まりました。
2016年9月14日(水)第6回研究部会 於:藤沢市立亀井野小学校
授業参観【生活科1年生】
単 元:いきものとなかよし
授業者:宮田 昌明 教諭
講 師:横浜国立大学教授 重松 克也 氏
校庭で見つけた虫などの身近な生き物について、元気よく発言が飛び交いました。話し合いも活発に行われました。
授業後の研究部会では、子どもが何を見、どんなことを考えていたのか、それぞれの見取りを出し合うことで、子どもが生きている世界に迫りました。
また、生活科で「虫を飼う」とはどういうことか、虫を飼うことで何を経験させたいのか、社会科につながる学びの本質についても話し合うことができました。
2016年8月19日(金)第5回研究部会 於:藤沢市教育文化センター
《午前中 夏の研修講座 教科・領域等(社会科)社会科授業のつくり方 ~地域学習のあり方を中心に~ 受講》
なぜ、地域学習づくりは難しいのか? 地域学習のあり方とは?
午後は、多岐にわたる重松教授のお話しから、地域学習の具体的な展開やそれぞれ日頃の授業のことなどの意見交流をしました。
2016年7月26日(火)第4回研究部会 於:藤沢市教育文化センター
≪元研究員 大清水小学校 齋藤 博一 総括教諭の授業ビデオ視聴≫
今回は研究員のOBである齋藤博一先生の授業から学びました。
ーー ビデオ視聴 ーーー
本時の学習
「わたしたちの大すきなまち大清水~学区探検をしてキャッチフレーズをつける ちがいをみつける~」
他者の目が入らないと、ふるさとの良さはなかなかわからない。他者と遊んだところから生活圏が生まれる。
3・4年生の社会科の学習では、子どもたちは探検し、仲間をつくりながら地域にしみこんでいくものだ。
齋藤先生の授業から、社会科の本質について議論が深まります。
子どもが本気になる授業ができたらいいな!
子どもと一緒になって考える教科=社会科
2016年6月22日(水)第3回研究部会 於:藤沢市立秋葉台中学校
≪元研究員 長嶋 宏子 教諭 の授業参観≫
生徒にとっての「わかる」「わからない」に着目して、授業を参観しました。
≪研究部会≫
長嶋先生に、“授業に対する思い”や“授業の中での生徒の見取り”について話していただきました。その後、各研究員より、長嶋先生の授業から見えたことについて出し合いました。先輩の授業参観や授業に対する思いを聞くことができ、現研究員にとって大変勉強になりました。
2016年5月27日(金)第2回研究部会
各々「今の課題」レポートを持ち寄り、お互いの課題について共通理解を図りました。
スタートラインに立ち、初めは少し緊張… | 自然に日常の社会科授業の話しが溢れ… |
重松教授の気さくなお話しから… | 工夫(悪戦苦闘)している授業をみてみたい! |
2016年4月21日(木)研究員辞令交付式並びに第1回研究部会(初顔合わせ)
今年から研究員が全員新メンバーになりました。講師も新たに重松克也先生(横浜国立大学) をお招きし、はじめの一歩を踏み出しました。
まずは研究部員それぞれが自己紹介をしつつ、自身の授業での課題を話しました。今後は、各自の課題をブラッシュアップしていくことで、部会のテーマが決まっていきます。