平成29年度 教育課題調査研究部会 活動報告
第10回部会
日時:2018年2月27日(火)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
12月部会で小学校の研究員からの調査報告を受けて、今回は中学校の研究員からアンケートによる調査報告がありました。
○『学習意識調査』の質問項目について、自分の担当している学年の子どもたち(179名)はどちらを期待しているか
・『教科書の内容をきちんと教えてくれる授業』
・『自分たちで課題を見つけ、考えたり調べたりする授業』
全体の60%の子どもたちは『教科書の内容を・・・』を選択していました。ただ、理由を見ると、両方の授業を期待している子どもたちが多いようにも受け取れました。
この報告を受けて、「子どもたちは『自分たちで課題を見つけ、考えたり調べたりする授業』をどうイメージしているのだろうか」という話題になりました。講師の山﨑先生から「日本の子どもたちは、自分と関係性のある人から認められよう、期待に応えようとする傾向がある。」というお話があり、「自分たちで課題を・・・」を実現することの難しさについて認識を深めました。
第9回部会
日時:2018年1月31日(水)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取組の報告
保護者の研究員から、『学習意識調査から保護者が気になる項目』のアンケート(1年生から3年生までの保護者76名)を学校で実施し、集計した結果についての報告がありました。保護者が一番気になっている項目は、『学校の勉強の理解度』でしたが、集計結果を注意深く考察することで『勉強や学習の意欲』にも高い関心があることも読みとれました。そこから「子どもの意欲」へと話が進み、講師の山﨑先生からは、『学習意識調査』報告書から読みとれる意欲の分析や日米の子どもの意欲の比較についてお話を頂きました。子どもの意欲の見方についてグローバルな視点で考える有意義な時間となりました。
第8回部会
日時:2017年12月21日(木)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
小学校の研究員から、『学習意識調査』の質問項目にある『自分たちで課題を見つけ考えたり調べたりする授業』と『教科書の内容をきちんと教えてくれる授業』のどちらを、自分の担任しているクラスの子どもたちは期待しているかの調査報告がありました。1回目の調査では、『教科書の内容をきちんと教えてくれる授業』を期待する子どもたちが、『自分たちで課題を見つけ考えたり調べたりする授業』を期待する子どもたちの倍の数となりましたが、『考えたり、調べたりする授業』を積み重ねた後再度調査をしてみると、ほぼ同数になっていたということでした。この報告を受けて、「自分たちでできそうという認識ができたのではないか。」「まわりに認められた、自分の話を聞いてくれたということから学びの喜び、自信をもったのではないか。」「期待する授業の形態を検討する時間を今後またもちたい。」など活発な意見交換がなされました。
今後も「学習意識調査の結果を教育活動に活用する方法」について研究を進めていきます。
第7回部会
日時:2017年11月30日(木)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
今回も、各研究員が行っている「学習意識調査の結果を教育活動に活用する」取り組みの報告をしました。
保護者の研究員から、中学校の保護者に『学習意識調査から気になる項目アンケート』を実施した結果、「学校の勉強の理解度」「勉強への集中度」「帰宅後の勉強時間」が保護者にとって気になる項目となっているという報告がありました。これを受けて、「部活動等放課後の活動を終えて帰宅し、家庭で子どもたちはどのように過ごしているのか」「家庭学習でのスマホの活用は、勉強への集中に影響するか」など、その考察について議論しました。
中学校の研究員からは、学習方略の活用として、『アメトーク 勉強大好き芸人』の動画から、子どもたちに勉強方法や授業中のノートの取り方等について考えさせたという報告がありました。この報告から、「勉強方法や授業での聴き方・ノートの取り方等を子どもたちに提示してあげることの必要性」「授業ノートづくりで授業者側から子どもたちに配慮してあげたいこと」など話が深まりました。
幼稚園の研究員からは、幼稚園だよりの活用として、「日頃の遊びの大切さ」「誉めることの大切さ」を、園での活動を掲載した幼稚園だよりを通して伝えているという報告がありました。この報告から、園児の高められた能力が、次のステージである学校へと引き継がれ更に伸ばしていけるよう、幼小連携や小中連携の大切さを皆で共有しました。
第6回部会
日時:2017年10月31日(火)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
山﨑瑞紀先生(東京都市大学准教授)が半年間の留学から戻られ、今回からまた講師として部会に出席いただけることになりました。
まずは、山﨑先生への報告も兼ねて研究員一人一人から、今まで行ってきたことやこれから予定していることを報告し合いました。その中で、小学校研究員の先生から新たに次のような報告がありました。「社会科歴史の学習でノートづくりをさせ、完成するとシールを貼ってあげた。更にまとめ方の良かったノートを掲示したところ、子どもたちは、掲示されたノートをまねたり、もっと良いものを作成しようとしたり、さらには新聞にしたいと申し出るようになり、学習意欲の向上や学習への深まりがみられるようになった」ということでした。山﨑先生からは、褒められた体験の多い子は自己肯定感が高く、やる気が持続できるというお話を伺いました。その子ができたことや他に生かせたこと、役に立ったことを上手に褒めることは、学習意欲の向上に繋がるということを皆で再確認しました。
第5回部会
日時:2017年9月11日(月)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
初めに保護者の研究員から、“学習意識調査結果で保護者が気になる項目”について中学校保護者40名のデータ集計から分かったことの報告がありました。「集計結果から、子どもの学年が進むにつれて勉強・学習について気になる傾向がみられた」という報告内容でした。これを受けて、児童・生徒の「学習の意識」「学習の意欲」やその表出した姿について、奥深い内容へと話が進み、「学ぶことの意欲とは」「表立って見えにくい意欲をどう見取るか」など、子どもを取り巻く課題・環境について、有意義な議論ができました。今後もさまざまな教育課題に広く目を配りながら活用方法について研究していきます。
第4回部会
日時:2017年7月19日(水)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
はじめに、ジェイコム湘南で放送された藤沢市広報番組『ふじさわ情報ナビ』学習意識調査~50年間にわたる中学生の学習意識の変化~(放送日:2017.7.10.~7.16)のビデオを全員で観て、意見交換を行いました。研究員からは「学習意識調査の活用事例としてわかりやすく、下の学年の生徒につながっていきそうな内容だった」と好評でした。取材に応じた下重研究員、お疲れ様でした。学習意識調査で見られた傾向や特徴は他にもあるため、まだまだ活用の可能性はありそうです。
その後、各研究員が行っている『学習意識調査の結果を教育活動に活用する取り組み』の報告をしました。
しばらく話題に上がっている「自主学習ノート」の扱いについては、教師自身が導入のコンセプトを誤ると、モチベーションの低下や質の低下を招いてしまう。児童・生徒の取り組む意欲を高める工夫があってこそ、ノートの中に自主的な学びが生まれることを確認しました。
次は、「たより」を使って“日々の子どもたちの遊びの中にたくさんの学びが隠されている”ことを、子どもの様子を紹介する中で広報している研究員の取り組み報告がありました。子どもが小さいほど保護者の意識が強く影響することから、保護者を巻き込んだ取り組みの必要性が見えました。
保護者の研究員からは、“学習意識調査の結果で教師や保護者が気になる項目”のデーター集計を行っているという報告がありました。これらの報告をもとに、さらに子どもを取り巻く課題、環境について奥深い内容へと話が進み、有意義な時間を共有できました。今後も、活用方法についての研究を進めていきます。
第3回部会
日時:2017年6月20日(火)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
「学習意識調査の結果を教育活動に活用する」取り組みについて、各研究員が報告しあいました。
「意識してディスカッションの場を設定し、コミュニケーション力を高めている」という前回の報告を受け、国語の授業で学級討論会を行ったという研究員の報告がありました。そこから「学習意識調査のある項目をテーマに、時期を合わせて小学校と中学校それぞれでディスカッションを行ってみたい」というアイデアに話が広がりました。また、学習方略に関する活用では、「生徒向けに教師からの勉強方法をまとめた『先生のおすすめ勉強法』を市P連で紹介した」という保護者の研究員からの報告もありました。今後も、活用について研究を深めていきます。
第2回部会
日時:2017年5月29日(月)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
内容:研究員各自の取り組みの報告
はじめに今年度の研究の流れを確認しました。その後、研究員が各自の取り組みについて報告をしました。「昨年までの方法を改善して取り組んでいる。」「取り組みがクラスから学年へと広がっている。」「学習の意識に変化が見られてきた。」「意見交換の場を意識して設定し発言を重ねてきたことで、討論のできる集団へと育ちつつある。」「遊びの場面の中に、知を獲得し思考を育て人と協働する学びがある。」など素晴らしい多くの実践報告がありました。更に進化し奥深い報告内容に、追加や補足の意見・発言も多く飛び交い、大いに盛り上がりました。今後も取り組みの報告から活用方法を更に広げ、子どもを取り巻く課題についての研究を進めていきます。
第1回部会
日時:2017年4月20日(木)午後4時30分から
場所:教育文化センター 研究室B
昨年度は、報告書の活用方法について話し合いを深めました。今年度は、報告書の活用方法をさらに広げていきたいと考えています。