令和6年度 外国語活動・外国語科研究部会
第8回研究部会
日 時:2024年11月1日(金)午後1時30分から
場 所:天神小学校 3年1組教室
受講者:小学校 4名
内 容:(1)授業研究セミナーⅡ
・研究授業 中川 和秀研究員
Let’s Try ! 1 Unit 8 What's this?
・研究協議
(2)研究部会
・研究員の実践報告検討等
今回のセミナーでは、“What’s this?”“It's a(an)~.”というキーセンテンスで、音声による導入や場面の工夫を行った後に、児童が自分のことばとして発する機会の工夫を試みました。
授業の前半の単語の導入では、カテゴリーを「くだもの」「やさい」「色」「動物」として、先生が児童たちに、「好きなもの」「○○先生が好きそうなもの」「給食にでたもの」だけリピートさせるなど、児童が「考えて、自分の言葉として英語を発する」ことができるような工夫を行いました。また、this という言葉は自分にとって近くのものを指すことから、練習でも教師が持っているものを、“What’s this?”と言ったからといって、離れた場所にいる児童に同じようにリピートさせるのではなく、児童にとって近いものを対象に“What’s this?”と言わせるなど、細部にわたって生きたことばとして正しい英語を導入することに努めました。
授業の後半は、児童がタブレットを使ってグループで質問をし合うという活動を行いました。この活動は、普段から教師がロイロノートで児童に送っているフラッシュカードを使い、ヒントを出すというものです。児童が巧みにタブレットを活用して質問し合う姿が見られました。
講師の粕谷先生からは、外国語活動における音声の重要性や、キーセンテンスの捉え方、グループ活動での見取り等についてのお話がありました。
アンケートより
・児童が大きな声で英単語を発話して楽しそうにしている様子が印象に残りました。教材を作り込みすぎないという考えに共感しました。学年別の目標設定を明確にできると、授業の内容に反映できると考え、6年生の教科書の内容を児童が「難しい」と思わないようにするために、3-5年生で何をしたらよいのか、機会があったら、私自身が実践してみたいと思います。
第7回研究部会
日 時:2024年10月3日(木)午後1時10分から
場 所:六会中学校 1年3組教室
受講者:小学校 8名 中学校 3名
内 容:(1)授業研究セミナーⅠ
・研究授業 片山 あかね研究員
NEW CROWN Lesson4 My Family, My Hometown
・研究協議
(2)研究部会
・授業研究セミナーⅡ 指導案検討
今回のセミナーでは、部会のテーマ「自発的思考を働かせ、表現したくなる授業デザイン~児童生徒を中心にすえて~」に基づき、今までの既習事項や本単元の3人称単数現在形を使いながら、生徒が自由に発想し、英語で伝え合っている姿を目指して、授業を行いました。授業の前半でたっぷりと片山研究員の英語を聞きながら活動する時間が設けられており、3人称単数現在形を使った英文を聞いたり話したりする活動に馴染んでいく生徒の姿が見られました。
参加者からは、「自分が小学校で教えたことが中学校でどのようにいかされているかを見て知る機会になった。」「先生と生徒の普段からの温かな関わりが感じられる授業だった。」という感想が寄せられました。また、「中学校では、単元全体を貫いて身につけさせたい力を意識した取り組みとなるとよい。」等の教科指導についての意見もありました。
講師の粕谷先生からは、「みんなが参加する形を作りながら、口慣らしの場面を増やすことができる指導の工夫」や、「英語の代名詞の取り扱いをする場合は誰の事を話しているか明確にしてから置き換えること」、「授業で動詞を多く取り入れるためにどのように生徒に働きかけるか」などについて、具体的なお話がありました。
セミナー後の研究部会では2024年11月1日(金)に行われる授業研究セミナーⅡ(中川研究員 Let's Try!1 Unit8 What's this? 小学校3年)の指導案検討を行いました。
アンケートより(今回のセミナーで最も印象に残った内容)
・ 中学校で目指す姿と、それに向けて必要な小学校での指導について具体的にわかった。
・
子どもたちをどのように授業に参加させるかという粕谷先生のお話が印象に残りました。ひとりごとのように言わせたり、どんどん指名したりするのもありなんだなぁと改めて思いました。自発的に参加するまでにできる工夫がまだまだあると思いました。・Who am I? のクイズを通じて生徒たちが、自分の知っていることをクラスの仲間に発信しようとするInformation Gapの中ではねらいである「表現したい」を果たせていたように感じました。
・とても素敵な授業を拝見でき、自分の授業作りでも活かしたいと思うことが多かったですが、粕谷先生の講評が細かいところまで指摘されていて、とても勉強になりました。
第6回研究部会
日 時:2024年9月12日(木)午後3時30分から
場 所:教育文化センター 中会議室
内 容: 次回の授業研究セミナーについて
授業研究セミナーⅠ 片山研究員指導案検討 ②
今回の部会では、2024年10月3日(木)に行われる授業研究セミナーⅠ(片山研究員 Lesson4 My Family, My Hometown 中学校1年)の指導案検討を行いました。粕谷先生からのアドバイスを受け、小学校で培った音を第一に考え、書いてから話すのではなく、まずは音にするという視点に立ち返り、ペアやグループ等で、文字に頼らず、頭で考えた英文を口から出す活動を体験させることが大切だということを再確認しました。また、粕谷先生からは、中学校では、小学校で培った音に加えて、生徒や先生が発した音と、指導したい文法のポイントが結びつくよう、視覚的に提示するとよいとのお話がありました。研究部員からも具体的な活動について様々な意見やアドバイスがでました。
第5回研究部会
日 時:2024年8月6日(火)午前9時から
場 所:教育文化センター D研究室
内 容: 研究テーマ・研究の概要について
特集記事について
授業研究セミナーⅠ 片山研究員指導案検討
今回の部会では、「研究テーマ設定に向けて」という項目の文章を検討しました。部員に共通する「願い」の文言の検討では、「将来、自分の考えや思いを、即興的に英語で伝えられるようになってほしい」ということで、これまで行ってきた型を覚え暗記・暗唱させる学習形態自体を否定するのではなく、その前段階として小学校では、英語に慣れ親しませること、たくさんの正しい英語を聞かせることに重きを置きました。その上で中学校では「活用し表現したくなる外国語」が身につくような学習をめざし、子どもたちが能動的に外国語に向き合い、自ら発信したくなるような手だてを研究しているのだということを全員で改めて確認しました。
また、指導する教員は、単元目標と小・中外国語学習の系統性を俯瞰して捉え、「教科書を教える」のではなく「教科書で教える」という原点に立ち返った上で、他の教科と同様に子どもたちが新たな発見や気づきを外国語の授業を通しても味わい、意欲や関心を高められるように導きたいということも確認しました。
第4回研究部会
日 時:2024年7月26日(金) 午後3時30分から
場 所:教育文化センター D研究室
内 容: 研究テーマ・研究の概要について
授業研究セミナーⅠ 片山研究員指導案検討
今回の部会では、前回の部会に引き続き研究テーマについて話し合いました。研究テーマにある「自発的思考を育む」の「育む」に違和感が生まれたことから、今までの実践が伝わるように「育む」を「働かせ」に変更しました。テーマの後半部分の「刺激する・くすぐる」も「表現したくなる」という形の方がより伝わりやすいということで、テーマ全体を「自発的思考を働かせ、表現したくなる授業づくり」としました。また、サブテーマについても検討し直しました。テーマを補助する言葉で、この部会の目指している授業を少しやわらかく表現できないか考えてみました。どの視点で表現するのがよいか、様々な意見が出たため、次回またこのサブテーマを検討していく予定です。
部会の最後に、10月に行う予定の片山研究員の授業研究セミナーについての意見交換を行いました。授業の目標をどのように設定をしたらよいか、活動のアイディアなど具体的な意見が出ました。次回から指導案検討を行う予定です。
第3回研究部会
日 時:2024年6月12日(水) 午後3時30分から
場 所:六会中学校
内 容: 研究テーマ・研究の概要について
今回の部会では前回に引き続き研究の概要とテーマについての話合いをしました。「自発的思考を育む」ために、小学校3・4年生の「外国語活動」、教科となった5・6年生の「外国語」、中学校3年間の「外国語(英語)科」それぞれの時期にどのような授業デザインが考えられるのかを各研究員が出し合いました。それぞれの段階での子どもたちに願う姿を考えることで、7年間を通してのつながりを確認するよい機会となりました。次回は研究報告書の作成に向けて冊子の具体的な構成を考えていく予定です。
日 時:2024年5月10日(金) 午後3時30分から
場 所:教育文化センター 中会議室
内 容: 研究テーマ・研究の概要について
今回から、東京学芸大学教授 粕谷 恭子先生がご参加され、研究3年目の外国語活動・外国語科研究部会が本格的にスタートしました。秋に行われる授業研究セミナーにむけて、もう一度研究の概要と研究テーマについて細かく話し合いました、それぞれの日頃の実践からテーマに迫る手立てを考える機会となりました。次回は研究テーマを視覚的にわかりやすくまとめていきたいと考えています。
研究員全体会・第1回研究部会
日 時:2024年4月19日(金) 午後3時から
場 所:教育文化センター 大会議室・C研究室
内 容: 研究テーマ・研究の概要について
第1回の部会を行いました。今年度から研究員が2名交代となり、研究員が担当する学年は中学校3年、1年、小学校3年、4年、そして外国語専科になりました。バラエティに富み、多様な視点をもって研究を進めることができそうです。
今回の部会では授業研究セミナーを10月に中学1年生、11月に小学校3年生を対象とし行うことが決まりました。次回から授業研究セミナーや今年度末に発刊予定の報告書の作成に向けて、さらに具体的に内容を詰めて、可視化していく計画です。
5月部会からは、講師の東京学芸大学教授 粕谷 恭子先生が参加されます。部会の取り組みについては活動報告としてその都度ホームページでお伝えしていきます。