第12回 研究部会

日時:2018年3月12日(月)午後3時30分から

場所:教育文化センター 研究室A

内容:研究テーマ設定に向けての話し合い

  

  

  今年度、“自ら進んで考える子どもを育てたい”という思いを大切に、研究員皆で授業研究を行ってきました。今回の部会では、今まで互いの授業を見合い、話し合いを通して見えてきたいくつかの事柄を整理し、それを元に、研究の柱・テーマを検討しました。講師の池田先生からもアドバイスを頂きながら、皆で共有できるよう丁寧に話を進めていきました。「子どもの素直な感覚(数学的・日常的・直感など)」を大切にしたい、教師から問いを出すのではなく「子どもが自ら問いを見いだすこと」を大切にしたいという思いを込めて、現時点での研究の柱・テーマを設定しました。

  研究テーマ

   『感覚を大切にして、問いを見いだし、ねばり強く取り組む授業づくり』(仮)

 授業を通して、このような子どもの姿を育てていけるよう、更に授業研究を深めていきたいと考えています。 

  


第11回 研究部会

日時:2018年2月26日(月)午後1時45分から

場所:藤沢市立明治小学校

内容:倉持研究員による部内研究授業

 

倉持智敏研究員による授業

 “立方体の展開図をつくろう!”  (小学4年 箱の形を調べよう)

 一人ひとりに立体パズル(方眼の入った厚紙を切って作った6枚の正方形のカード)を用意し、立体を触りながら楽しく学べるようにしました。

 まず、正方形4枚を横一列に並べ、更に1枚つけました。

 “立方体にするには、もう1枚はどこにつけたらいいでしょう?”

 クイズのような語り口に子どもたちは夢中で考え、たくさんの展開図が考えられました。

   

 “何か気づくことはありますか?”という問いかけに “ひっくり返すと同じのがある。” “立方体にならないものがある。” 皆で考えパズルを使って立方体になるか確かめました。

“もっと違うパターンも作れそう。” どの子どもたちも目を輝かせながら活動していました。最後に、この時間の学習で気づいたこと、疑問に思ったことを自分の記録用紙に書きました。

   

 研究授業後に研究協議会を行いました。その中で、“何か気づいたことはありますか?” “この後どうしますか?” “確かめたいことは何ですか?” という問いかけに子どもたちが自ら課題を見つけ積極的に課題解決へと取り組んでいく様子を見て、問いの大切さについての話が深まっていきました。講師の池田先生からも、「“問いを引き出す発問” “子どもが次の一歩を踏み出す質問” が子どもの思考・判断力を育てるのに必要。」 というお話を頂き、“問いを引き出す発問”の大切さを皆で共有しました。

  


第10回 研究部会

日時:2018年1月22日(月)午後2時10分から

場所:藤沢市立藤ヶ岡中学校

内容:舟橋研究員による部内研究授業

 

舟橋亜希子研究員による授業

 “江の島に隠された宝をみつけよう!!”  (中学1年 5章 平面図形)

 『垂直二等分線と角の二等分線を活用して宝のある場所を示すヒント(条件)をもとに作図し、宝の場所を見つける』という課題です。まず1つのヒントが提示され、宝は2地点の垂直二等分線上にあることが確認できると、子どもたちは夢中で作図に取り組んでいました。

   

 次に、2つ目の条件「左に30°の方向に・・・」が提示されました。30°の角をどう作図したらいいのか・・・。試行錯誤の後、子どもたちは、60°の角をもつ正三角形や、正六角形から60°が導き出せることに気づき、「角の二等分線を利用すれば・・・」という解決の糸口をみつけました。自力解決できた子どもたちは、先生に「できた!」と嬉しそうに報告していました。

 授業を通して、生徒はいくつかの作図のしかたを組み合わせると色々な角度の角を作図できることに気づきました。

   

 研究授業後の研究協議では、「日常生活に関連した興味深い課題だったので、試行錯誤しながら最後まであきらめず課題に取り組んでいた子が多かった。」「宝のある場所を示す2つのヒント(条件)を一度に示さず小出しにしたので、2つの条件が無いと位置が定まらないことも確認ができ、良かった。」など、「興味・関心を引く」課題づくりや課題提示の仕方が話題に上りました。来月も研究授業並びに研究協議を行い、研究の柱となるキーワードを探り研究テーマを検討していきます。 

 

第9回 研究部会

日時:2017年12月15日(金)15時30分から

場所:教育文化センター 研究室D

内容:研究授業(1月、2月)の指導案検討

 

  

 まずは、「江の島に隠された宝をみつけよう!」(中学校1年 5章 平面図形)の指導案検討です。定規・コンパスによる基本的な作図の活動を通して、見通しをもって作図の方法を考えたり、その結果を考察し、説明することにより筋道を立てて表現する能力を育てたいと考えました。「課題提示で、2つある条件を1度に出さず『小出し』にしたら、基礎知識も確認でき、課題解決への糸口がつかみやすくなるのではないか。」「子どもたちの作図を投影し、どうやって作図したのか読み取ったり、どう考えたのか議論する場面を設定したらどうか。」と話がどんどん深まっていきました。

  

 次に「箱の形を調べよう」(小学校4年生 14 直方体と立方体)の授業検討を行いました。日頃から操作活動を取り入れ、子どもたちから発言が出やすい授業展開をこころがけているということで、今回の授業でも手作りの立体パネル(正方形のカード6枚をつなげたもの)を用意しました。「でも、まずは念頭操作がよいのでは・・・」「4枚のカードを横一列につなげて立方体の側面をイメージさせ底面の位置を考えさせていったら、立方体の展開図が考えやすくなるのではないか。」など、こちらも議論が大いに深まりました。

 

 講師の池田先生からもたくさんのアドバイスをいただき、今回も、子どもたちがワクワクしながら課題に取り組めそうな授業案ができました。当日が楽しみです。

  


第8回 研究部会

日時:2017年11月17日(金)14時30分から

場所:藤沢市立大清水小学校

 

鈴木登志弘研究員による授業

 日頃から日常生活に関連した問題や導入で興味を引かせたいという思いがあり、今回は事前に行った”新聞乗りゲーム”(異なる人数のグループでそれぞれ新聞紙に乗り、どれだけコンパクトに乗れたかを競い合うゲーム)の結果を学習問題に活かしました。二つの混み具合を比べる時には何らかの条件を揃えるとよいことに気づき、単位量あたりの大きさについて理解できるように授業を組み立てました。

  

 子どもたちは、予め行ったゲームの結果表を見て、混み具合を比べました。そして、自分なりの考えをワークシートに書きました。紙の枚数か人数のどちらかが揃っていれば比較できますが、どちらも揃っていない場合は、おはじきに置き換えて考えたり、公倍数にして考えたりしました。最後に、1枚あたりの人数を求めて比較したという児童の発表がありました。図を使って発表している子どもも、それを見ている子どもたちも、考えを共有できるようお互いに真剣でした。

   

 

 研究授業後の研究協議では、「子どもたちが実際に行って得た資料を題材としているので、自分の課題として取り組むことができた」「子どもから引き出したい言葉が出せるように問いかけることや、子どものどの考えから取り上げていくか事前に検討しておくことも必要なのではないか」などの話で盛り上がりました。今回も、講師の池田先生から適切なアドバイスを頂き、研究の柱となるキーワードの候補も増えました。これからも研究協議を繰り返し、研究のテーマを探っていきます。

  

 


第7回 研究部会

日時:2017年10月2日(月) 13時10分から

場所:藤沢市立高倉中学校

 

眞浦研究員による研究授業

   

 中学2年生の1次関数(連立方程式とグラフ)の授業で、クラス33人の新幹線座席の座り方を考えました。条件を加えていき、2人席、3人席はそれぞれ何列必要かを考えました。グループ活動では教え合う様子、さらに学びが深まる様子がみられました。連立方程式を用いるだけでなく、グラフを使って求められることに気づき、交点の座標が連立方程式の解と一致することが確認できました。

  

 研究授業後には部会を開きました。本時の授業の振り返りをし、そこから研究テーマの柱となるキーワードを探っていきました。授業者が今回の授業づくりで大切にしたかったという「既習を使える力」と「他者と学び合う力」を皮切りに、条件の出し方、投げかけ方から始まって統合的に捉える力をつける授業づくりへと研究協議も大変盛り上がり、研究の柱につながるキーワードが少しずつ見え始めてきました。これからも研究授業を通し、講師の池田先生からアドバイスを頂きながら、研究を進めていきます。

  


第6回 研究部会

日時:2017年9月7日(木) 15時30分から

場所:教育文化センター研究室A

 

   

 10月から行う研究授業指導案検討(3回目)を行いました。「児童・生徒が、調べたり考えたくなる教材、課題を設定する。」「調べ方、考え方のルールをどう見つけさせるか。」「日常的なことがらも条件を付けることによって問題になることに気づかせたい。」「多面的な見方ができ、その手法を用いる良さが感じられるように。」など議論が深まりました。池田先生からも多くのアイデアやアドバイスをいただき、皆で共有することができました。児童・生徒の興味を引く楽しい授業ができそうです。来月から月1回ずつ研究授業を行い、研究の柱となるテーマを探っていきます。

 


第5回 研究部会

日時:2017年8月4日(金) 13時から

場所:教育文化センター研究室A 

      

 10月から行う研究授業指導案の検討(2回目)を行いました。個々に作成してきた指導案を研究員皆で丁寧に検討していきました。「できた結果だけでなく方法にも目が向くような工夫」「バラバラに見えたものが実は同じだったんだねという統合的な見方」「条件を付け加えたらどうなるの、条件を変えたらどうなるのということから育てたい力へつなげられるのでは・・・」など多くのアドバイスを講師の池田先生から頂きました。楽しく興味深い、磨きがかった授業ができそうです。

 


第4回 研究部会

日時:2017年7月19日(水) 15時30分から

場所:教育文化センター研究室D

   

  

  10月より順次行う研究授業の指導案検討を行いました。生徒が「楽しそう」「やってみたい!」と思えるような導入や課題の提示、生徒が「えっ!」と思うような仕掛け、そしてそこからどう理解へ結びつけていくか・・・。生徒が「やってよかった」「知ってよかった」と思える授業になるよう、研究員みんなでアイデアを出し合いながら検討しました。

 


第3回 研究部会

日時:2017年6月21日(水) 15時30分から

場所:教育文化センター 研究室D

       

      

 今年度に行う授業の時期や単元・課題について検討しました。研究員各々の授業課題や授業作りに向けて、全員で意見やアイデアを積極的に出し合いました。池田先生からも的確な助言をたくさんいただきました。子どもが、「やってみよう」と思える課題、「やってよかった」「知ってよかった」と思える授業づくり、・・・。授業者として、各自のこだわりを持って取り組んでいこうと決まりました。

 


第2回 研究部会

日時:2017年5月17日 15:30~ 

場所:教育文化センター 研究室A

 

  

 

 横浜国立大学教授 池田敏和先生をお招きし、5名の研究員とともに算数・数学科研究部会の研究活動が本格的にスタートしました。今回は研究の方向性を検討するにあたり、日頃の授業で感じている課題について、研究員それぞれが話しました。研究員の積極的な姿勢と池田先生の的確なアドバイスでとても盛り上がり、具体的で奥深い内容を共有することができました。研究の柱となるキーワードがいくつか見えてきましたので、次回からはこれらをもとに各自で授業を組み立て、互いに見合いながら、研究の方向性を固めていきたいと考えています。

   


第1回 研究部会

 日時:2017年4月20日

 場所:教育文化センター CD会議室 

 

          

 『素朴な気づきを子ども自身が大切に感じられる授業づくり』をテーマに進めた

3年間の研究報告を先月27日(月)に行いました。

 今年度から、また新たにテーマを設定し、横浜国立大学教授 池田先生をお迎え

して授業研究を進めていきます。部会のメンバーも、研究員5人のうち4人と担当

者が替わりました。どうぞよろしくお願いします。