第11回 研究部会

日 時:2025年2月17日(月)午後3時30分から

場 所:藤沢市教育文化センター

内 容:今年度の研究のまとめ

 

 算数・数学科研究部会のめざす子どもの姿と研究のテーマの関係や研究の方向性について整理しました。「①とりあえずやってみる(まずは一歩を踏み出す)」「②取り上げて検討する(問いと思いつきが行き交う授業づくり)」「③価値づける(修正して上手くいくという価値観)」という発信したら何かが始まるといった学習の流れをつくることを考えています。また、これまでのテーマは「たたき台」という言葉を前面に出しているため、「たたき台」とは何かということに焦点が当たりすぎ、私たちのめざす子どもの姿が曖昧になってしまうことが懸念されました。研究員の中から、今後も「たたき台」の研究は続けるが研究テーマとめざす子どもの姿がぶれないようにしたいという意見があがり、文言について検討しました。

 

第10回 研究部会

日 時:2025年1月21日(火)午後3時30分から

場 所:藤沢市教育文化センター

内 容:今年度の研究の振り返り

 9月から12月までに行ったアンケート結果のまとめ方について話し合いました。「子ども自身が自己の変容をつかめるように前回の記録を子どもが見られるような工夫が必要。」「子どもが書いた内容でまとめていく方法もある。理由中心に分析していくとよいのではないか。」など意見が出ました。「間違いも修正すれば上手くいく。」「とりあえずやってみて、修正して上手くいく。」という価値観を記述している子どもが増えていくことをめざしていきたいということを皆で共有しました。

 

第9回 研究部会

日 時:2024年12月3日(火)午後2時30分から

場 所:藤沢市立高谷小学校

内 容:授業研究セミナーⅡ 鈴木研究員研究授業・研究協議

 

 研究テーマ:『たたき台』から みんなで考えを深める 授業づくり 

 単元名:並べ方と組み合わせ方(小学校6年) ~組み合わせは何通り?~

 鈴木研究員は、子ども一人一人が課題に向き合い「自分の考えを伝えてみたい!」と思えるきっかけをつくりたいと願い、落ちや重なりなく組み合わせを調べる授業を行いました。子どもたちは「樹形図や表を使って調べられるのかな?」と樹形図を書いていき、その中で、子どもから困っていることが発言され、それを共有し、修正をしていきました。

 研究協議会では、「樹形図をとりあえず書き、そこから出てくる困ったことを皆で共有しどう直せば良いかという意図を大切にした授業は、子どもの思考が見え、すごく分かりやすかった。」といった意見・感想がありました。 講師の池田先生から「自力解決から始まり、途中で上手くいかなかったこと(樹形図)を元に授業が進んでいった。子どもの思考の流れが授業展開に繋がっていたのがよかった。」と講評をいただきました。子どもが「上手くいかないこと困ったことを発信し、皆で共有し、深めていく」という価値観を育てていけるように、更に研究を深めていきます。

 

第8回 研究部会

日 時:2024年11月20日(水)午後1時40分から

場 所:藤沢市立大清水小学校

内 容:授業研究セミナーⅠ 工藤研究員研究授業・研究協議

 

 

 研究テーマ:『たたき台』から みんなで考えを深める 授業づくり

 単元名:データの調べ方(小学校6年) ~この判断でよかったのかな?~

 統計的な問題の解決について、見方・考え方を広めることを目的として研究授業を行いました。既習事項である平均の見方・考え方だけでなく、多面的な見方・考え方ができるように4コマストーリーを使って授業を展開していきました。子どもたちからは、「(資料に)ばらつきが多い。」「(この数値なら)一発勝負!」「だんだん(データが良くなってきている。)」など本時目標に迫るキーワードが出てきました。また、「もっとデータが欲しい。」という声もあがり、データを見取る視点が増え、目指す子どもの姿を見ることができました。

 研究協議会では、「『たたき台』とは、既習ではないのか。」といった意見や『たたき台』の修正過程のあり方への意見をいただきました。今後の研究の課題として受け止め、「失敗を恐れず、自ら一歩を踏み出す子どもの姿」や「検討したり修正したりしながら解決方法を見つける子どもの姿」を追い求めていきたいと思います。

 

第7回 研究部会

日 時:2024年10月17日(木)午後3時30分から

場 所:教育文化センター 小会議室

内 容:授業研究セミナーⅠ指導案検討

          授業研究セミナーⅡ指導案検討

  

 研究テーマ:『たたき台』から みんなで考えを深める 授業づくり

 【授業研究セミナーⅠ】 単元:データの調べ方(小学校6年) この判断でよかったのかな?  

 【授業研究セミナーⅡ】 単元:並べ方と組み合わせ方(小学校6年) 組み合わせ方は何通り?

 授業研究セミナーⅠの指導案検討では、「アンケート項目『自分や友だちの振り返りを生かしている』のポイントが低い児童を中心に、振り返りを修正していくという経験を積ませたい。」という授業者の願いを実現できるよう話し合いました。授業においては、何が『たたき台』になるのかが課題となりました。場面設定やデータの数値についても細かく検討しました。

 授業研究セミナーⅡでは、既習事項の表や対応表、樹形図などを使って組み合わせについて考えさせる授業を行います。落ちや重なりがないかに着目し、順序よく考えさせる流れについて検討しました。

 

第6回 研究部会

日 時:2024年9月27日(金)午後1時30分から

場 所:藤沢市立善行中学校

内 容:小池研究員部内研究授業

  

 研究テーマ:『たたき台』から みんなで考えを深める 授業づくり

 二次方程式(中学校3年) ~どうして長方形ができないの?~ 

 2次方程式を利用して条件に合う問題づくりを行い、互いに問題を解き合う中で2次方程式の理解を深める授業を行いました。紐の周の長さを変えずに長方形の面積を変える問題を作らせると、面白い問題がいくつもできました。グループで解きあう場面では、もくもくと取り組む姿や互いをフォローする姿も見られました。後半は4つのパターンの問題を取り上げ、『たたき台』とする展開でした。

 研究協議会では、後半の4パターンの問題を考える時間が短かかったので、今回は、因数分解できるもの、できないものの2つのパターンに絞って、じっくり考えさせてもよかったのではないかという意見が出ました。また、2次方程式を利用して解決しようとすると解がマイナスになってしまう問題は、長方形にはならないけれど、2次方程式の解はあるという中学校での学習を共有できた点に意味があることを確認しました。今後も検証を進めていきたいと思います。

 

第5回 研究部会

日 時:2024年8月21日(水)午前10時から

場 所:教育文化センター メディア資料室

内 容:研究の方針、授業研究セミナー指導案検討

  

    研究テーマ:『たたき台』から みんなで考えを深める授業づくり

 授業研究セミナーに向け、テーマ設定に至る経緯の概要について検討しました。「研究テーマ設定に至る経緯』「『たたき台』を基に考える」「アンケート結果を生かした授業研究」「日々の授業への位置づけ」「算数で培った力を今後の社会で生きる力に生かす」の5項目でまとめました。

 小池研究員の授業案に続き、工藤研究員、鈴木研究員とセミナー開催の計画をしています。一歩踏み出すことで問題の本質が見えて、学習が有意義なものになっていくという授業の構成はどのように組み立てたらよいのかを共通の課題として検討しています。

 

第4回 研究部会

日 時:2024年7月24日(水)午後3時30分から

場 所:教育文化センター 研究室D

内 容:研究の方針、授業研究セミナー指導案検討

   

   研究テーマ: 『たたき台』から みんなで考えを深める 授業づくり

 11月のセミナーに向け、単元について話し合いました。統計の学習では、特に子どもたちの身近な場面設定と課題に適したデータ設定ををした授業を提案したいと考えています。

 また、実施が決定したアンケートの項目についての検討をしました。学習状況調査や藤沢市学習意識調査、これまでの研究員の調査紙を参考にして作成した原案から、今回のテーマに合わせた内容を取り出し、5つの項目立てをしました。

 また、授業の構成イメージを図式化し、『たたき台』を通して目指す子ども像に向かう授業の見える化を図っていきたいと考えています。

 

第3回 研究部会

日 時:2024年6月19日(水)15:30から

場 所:藤沢市立大清水小学校 

内 容:研究の方針

 

  研究テーマ:たたき台から みんなで考えを深める 授業づくり

 9月に行う予定の授業研究セミナーの指導案検討をしました。小池研究員は「周の長さが10㎝で面積が4㎠になる長方形(正方形)の縦、横の長さを求めましょう。」という二次方程式を使って解決する問題から、生徒に周の長さは変えずに面積を変えて問題をつくらせ、その中で答えが出ないものについて取り上げ、何故なのかと、更に思考を進めていく授業を組み立てました。この授業では、生徒が作成した問題の中で「これだと長方形(正方形)ができない?分からない」というものを『たたき台』にして、新しい課題から新たな発見へと授業を展開していきたいと考えています。『たたき台』が役割を発揮し、生徒のより積極的な活動を引き出すことができるように更に検討を重ねていきます。講師の池田先生から、「うまくいかないものを皆に発信し、見直し修正していく態度が大事」というアドバイスをいただきました。 

 

第2回 研究部会

日 時:2024年度5月24日(金)午後3時30分から

場 所:教育文化センター 研究室D

内 容:研究の方針

    年間計画

 

   

 研究テーマ:たたき台から みんなで考えを深める 授業づくり

 研究テーマの鍵となる『たたき台』についての共通理解を図るため、小池研究員の授業指導案をたたき台にして、意見交換を行いました。平方根を使った数(中学3年生)の問題で、「『たたき台』をどこにつくるのか」「√aとaを比較して一般化するところが『たたき台』となるのではないか」など意見を出しながら、授業の流れを検討しました。

 『たたき台』のある授業を行うことで、どの子どもにも、再度出した答えを見つめ直し修正していくと上手くいくという価値観や、みんなで議論すると思考が深められるという体験を通して、課題に対して失敗を恐れず一歩踏み出せる子どもの育成につなげたいと考えています。

 今年度は3回の授業研究セミナーを開催し、『たたき台』のある授業のよさを発信していきたいと思っています。

 

第1回 研究部会

日 時:2024年4月19日(金)午後3時50分から

場 所:教育文化センター 研究室B

内 容:今年度の研究の進め方について

 

 新たに二人の研究員を迎え、研究2年目がスタートしました。課題に対して、分からないからと諦めてしまうのではなく、まずは一歩を踏み出すきっかけになるものを『たたき台』と称し、それをきっかけに検討・修正し思考を進め、「『たたき台』があったから皆で議論して思考が深められる」「検討し修正していく過程に価値がある」と子どもが思える体験を繰り返せるようにと、研究テーマを「『たたき台』から みんなで考えを深める 授業づくり」としました。「『たたき台』とその後の議論が考えを深め、いいものがつくられる」という思考の仕方を意図的につくり価値づけたいと考えています。授業研究セミナーを通して発信していきたいと思います。