令和元年度 算数・数学科研究部会活動報告
第11回 研究部会
日 時:2020年2月10日(月)
場 所:教育文化センター 研究室D
内 容:研究報告書作成に向けて
3年間の研究のまとめである「研究報告書」の作成も大詰めに入りました。研究全体の流れ、研究員一人ひとりの研究に込めた思いや実践の様子など、研究テーマに沿った実践内容が読み手にわかり易く読み取れるように、そしてそこから興味・関心をもってもらえるように、気持ちを込めて細部まで丁寧に内容の検討を行いました。報告書の完成が楽しみです。
臨時研究部会
日 時:2020年1月16日(木)
場 所:教育文化センター 研究室D
内 容:研究報告書作成に向けて
前回の研究部会で検討した内容を基に、各自で推敲した原稿を持ち寄り再検討しました。本時の授業のイメージを一目で掴んでもらえるようにと設けた「本時のイメージ」のページ、問いを引き出すための教師の手立てや思考プロセスの見える化の手立てから問いを見いだす子どもの姿が見られた様子を分かりやすく記載した「授業実践」のページ等、研究テーマに沿ったものとなっているか、検討をさらに進めていきました。授業実践を振り返りながら、研究の意識がさらに高まってきました。
第10回 研究部会
日 時:2020年1月10日(金)午後3時30から
場 所:教育文化センター 研究室D
内 容:研究報告書作成に向けて
研究報告書作成に向けて、研究の概要や実践報告についての内容検討を行いました。「問いを引き出すための教師の手立て」と「思考プロセスの見える化の手立て」の具体項目を組み込んだ授業を通して子ども達がどう変容したか、研究してきたことを十分に伝えられる研究まとめ冊子となるよう、ページの形式や表現・表記の統一など細かいところまで時間をかけて話し合いました。次回の部会に各自で推敲した原稿を持ち寄り、更に検討を加えていく予定です。
第9回 研究部会
日 時:2019年12月6日(金)午後3時30から
場 所:教育文化センター 研究室A
内 容:研究報告書作成に向けて内容の検討
「算数・数学科研究部会研究報告書」作成に向けて、原稿内容の検討を行いました。研究員それぞれの実践報告について、問いを見いだす子どもの姿を明確にすること、子どもの問いや思考が見える化できるようにすることについて、共通理解を図りながら進めました。また、「思考プロセスの見える化」のイメージ図から、期待する子ども像として「対話の連鎖で思考が深まっていくこと」「対話をしている中で出てきた思考プロセスを教師が見える化してあげることで、やがてはこうした思考のプロセスを自分一人の頭の中でできるようになること」の話が講師の池田先生からあり、見通しをもって研究を進めていくことの大切さを改めて皆で認識を深める貴重な時間となりました。
第8回 研究部会
日 時:2019年11月7日(木)午後3時30分から
場 所:教育文化センター メディア資料室
内 容:研究報告書作成に向けて内容の検討
来年3月に発刊される「算数・数学科研究部会報告書」の作成に向けて、内容の検討を行いました。研究員による授業実践の様子をできるだけ分かりやすくまとめた報告書作成を目指し、講師の池田先生にアドバイスをいただきながら、一つ一つ丁寧に検討していきました。
また、部会として捉えている“問い”や“問題”、“課題”のそれぞれの定義づけについて、改めて皆で認識を共有する貴重な時間をもつことができました。
第7回研究部会
日 時:2019年10月17日(木)午後1時45分から
場 所:藤沢市立八松小学校
内 容:算数・数学科研究部会部内授業
小野寺草介研究員(八松小)研究授業・研究協議会
第2回校内研究推進担当者会
単 元:小学校1年『ひきざん』 ~わけかた いろいろ~
〈研究授業〉
日常生活から算数を見いだす活動を授業に取り入れました。「あげパンが6個余りました。食べたい人が9人います。どうしよう?」という問いかけに、「3人食べられないよ。」「じゃんけん」「半分ずつしたらいいよ!」と発言が飛び交い、9人が食べられるように子どもたちは6個のあげパンの分け方を考え、発表しました。授業の最後に、自分が良いと思う分け方を隣の人に話し、ノートに授業の振り返りを書きました。
〈研究協議〉
「自分で課題解決に向かって考える姿」「先生対子どもでなく子ども同士で説明し合う姿」「振り返りをしっかり書いている子が多い」など1年生でも日頃の取り組みで、出来ることに驚いたと感想をいただきました。講師の池田先生からは
- 「色々出てきたけど、どれがいいと思いますか?」と子どもに問い、子どもがもう一度判断した上で次に生かしていくきっかけをつくっていた点
- 低学年のうちに、基礎経験・素地経験(今回は『分ける活動』)を豊富に積んでおくことの大切さ
についてご助言をいただきました。
〈研究部会〉
『算数・数学科研究部会3年間の研究のまとめ』報告書作成に向けて、内容の検討を行いました。
第6回研究部会
日 時:2019年9月10日(火)午後2時25分から
場 所:藤沢市立高倉中学校
内 容:授業研究セミナーⅤ
眞浦あすみ研究員(高倉中)研究授業・研究協議会
単 元:中学校2年『連立方程式の活用』
もうひとつの条件 ~3つの文字を含む連立方程式~
「体育祭の応援グッズの準備のため、Tシャツ・メガホン・タオルを買いに行きました。Tシャツ・メガホン・タオルの値段はそれぞれいくらになりますか?」という課題に対し、4人グループになって考えました。「Tシャツの値段が変!」「Zが消えない!」「とりあえずやってみたけど・・・」と子どもたちは熱心に取り組んでいました。
研究協議会では、“追加条件”の必要性を子どもたちに気づかせる難しさが話題になりました。子どものつぶやきを拾い、それを価値づけて全体で共有していくことが大切であることを再確認するとともに、子どものつぶやきが生じるような発問・しかけを意識していく授業づくりについて共有しました。
講師の池田敏和先生から、“授業の流れ”自体が子どもたちの共通の“思考の流れ”になるように授業をデザインすることや、その共通点を浮き彫りにする手だての一例として “キーワードとする問いを板書すること” などのアドバイスをいただきました。
その後に研究部会を行い、10月17日(木)八松小学校にて行われる部内授業の指導案検討を行いました。
第5回研究部会
日 時:2019年8月21日(水)午後1時30分から
場 所:教育文化センター 研究室A
内 容:研究報告書作成に向けて
授業研究セミナー指導案検討
算数・数学科研究部会の研究テーマは『問いを見いだし思考を見える化する算数・数学科の授業づくり』です。今日は、算数・数学科研究部会で考えている “問い” “問題” ”課題”について再検討しました。「個人内に生まれた疑問を“問い”」と捉え、「“問い”がクラスみんなに共有されて(みんなの)“問題”」となり、「“問題”に達成可能なめあて・目標・方法が結びついて“課題”」となることを共有しました。「“問い”は子どもの内からでてくる、次への一歩につながる可能性のあるもの」と捉え、「“問いを見いだす”とは、どのように考えればよいか分かるようになること」とテーマに迫る授業について再確認しました。
次に、9月10日(火)に高倉中学校で行われる授業研究セミナーの指導案検討を行いました。
中学校2年:連立方程式の活用 『 もうひとつの条件 ~3つの文字を含む連立方程式~ 』
「3つの文字を含む連立方程式には3つの条件が必要である」ことが理解できるように、問題提示や発問の仕方を中心に授業の流れを皆で検討しました。授業の中で、子どもたちは条件が1つ足りないことに気づき、そこから条件を設定しようとしたり、さらには条件を変更して考えようとしたりするよう、授業を組み立てました。
第4回研究部会
日時:2019年7月5日(金)午後2時25分から
場所:藤沢市立大鋸小学校
内容:授業研究セミナーⅣ
池田昇平研究員(大鋸小)研究授業・研究協議会
単元:小学校6年『およその面積や体積』“どっちが広い?”
「5月の体育大会会場だった大和競技場と大鋸小学校とでは、どちらが広いかな?」という教師の発問から、子どもたちは「どうすれば比べられるかな?」「今までに習ったどの図形に似ているかな?」と問いをもち考えました。
子どもたちは大鋸小学校の敷地を概形としてとらえ、さらにその概形を既習の面積の求め方を活用しながら課題解決に取り組みました。
授業の最後に、感想や疑問など振り返りをノートや黒板に書き込んでいきました。
研究協議会においては
- 導入から “どちらが広い?”という問いがスムーズに生まれた。
- 「今までにやった方法で解決できる」「今まで勉強したことを使えばいい」と“既習を生かして”という思いで、子どもたちは取り組んでいた。
など感想が寄せられました。さらに加えて、講師の池田先生から
- 「概形でとらえ、およその面積で比較すればよい」という、目的に応じて能率良く判断する能力を伸ばすのに適した教材であった。
- 問いをノートや黒板に書き込んでいくことで問いを見いだす子が育っていく。
と講評をいただきました。
その後研究部会では、9月10日(火)高倉中学校にて行われる授業研究セミナーの指導案検討を行いました。
第3回 研究部会
日時:2019年6月28日(金)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室D
内容:授業研究セミナー指導案検討
7月5日(金)に大鋸小学校で行われる授業研究セミナーの指導案検討を行いました。
小学校6年:およその面積や体積 “どっちが広い”
子どもたちが面積を求める必然性を感じて取り組めるよう、『5月の体育大会会場だった大和競技場と大鋸小学校とではどちらが広いかな?』という課題を設定しました。
子どもたちが「どうしたら比べられるかな?」という問いをもち、既習図形の面積の求め方を活用して課題解決する姿や、複数の解決方法を吟味し目的に応じてどの方法がよいか判断する姿が見られるよう期待して、授業を組み立てました。
第2回 研究部会
日時:2019年5月24日(金)午後3時30分から
場所:教育文化センター 研究室A
内容:年間研究日程について
授業研究セミナー指導案検討
7月に行われる授業研究セミナーの指導案検討を行いました。
まず、複雑な形の面積をどのように扱って求めていくか議論しました。講師の池田先生から、問題解決に結びつく条件を子どもたちから引き出すことや、“できないよ!”から始まるコミュニケーションが大事であることのアドバイスをいただきました。
面積を求める対象がどんな図形に見えるかを子どもたちが考え、知っている図形の面積の求め方を利用して、課題解決していく流れを考えました。
また、子どもたちが授業の中で出てきたキーワードを使って思考をまとめ、次の課題解決にその思考を活用していけるよう、振り返りについても検討しました。
第1回 研究部会
日時:2019年4月18日(木)午後4時20分から
場所:教育文化センター 研究室A
内容:研究テーマ具現化に向けて
研究日程について
研究3年目に入りました。「問いを見いだし思考を見える化する算数・数学科の授業づくり」の研究テーマに迫るために、授業セミナーを2回(7月、9月予定)と部内授業を1回(10月予定)計画しました。
「問いを見いだす子どもの姿」を検討するとともに、「子どもの思考プロセスの見える化」を図るための手立てについてさらに研究を深めていきます。
今年度も引き続き、横浜国立大学教授 池田 敏和先生をお招きし、ご指導をいただきながら研究を進めていきます。