夏の研修講座 【8支援教育】感情や社会性の発達と具体的な支援のあり方ソーシャルスキルトレーニングを活かして

日 時 :2021年8月26日(木)13:30~15:30
場 所 :県立総合教育センター
講 師 :法政大学文学部心理学科 渡辺 弥生氏
受講者 :教職員 60名(小 40名 中 13名 特支 5名     関係者(県立)2名 ) 

     リモート参加者 16名(小 12名 中 3名 特支 1 名 )      合計76名

研修内容:

 (1「幸せとはなんですか?学校での幸せは?」 (2)子どもの免疫力が育っているか?

 (3)子どもの実態                                        (4)子どもたちへの対応

 (5)学校環境                                              (6)ちょっと話し合っておくと幸せ!

            

研修成果:

 「幸せ」とは何かについて、生理と心理の両面から講義があり、言語化することで心が豊かになること、自身の精神状態を把握して気持ちの整理や感情のコントロールを行うことが大切であることを学んだ。また、子どもの感情の成長について、情報機器の発達に伴い、コミュニケーション不足による感情のコントロールが困難な子どもが増えていることから、「自己決定のチャンス」といった、子どもの意欲を高めるような対応の仕方やSST(ソーシャルスキルトレーニング)の効果とその具体的な方法等について知ることができた。

   講義の後半では、学校環境が乱れていると子どもたちの成長にも影響があるということ、子どもの感情の「見える化」や感情を育てるための指導計画が大切だということの講義を受け、自身の所属校の様子を振り返り、子どもたちの感情の成長を促すためにできることを考えるきっかけを得ることができた。

受講者アンケート(抜粋)

<教職員>

・まずは子供たちが「幸せだな」と感じられる環境をつくることから始められるといいなと感じました。また、子どもの性格のせいにするのではなく苦手なところを把握して、段階的にクリアしていくことが大切だということも学べた。教科の学力と同じようにしっかり見取り、目標を設置して指導・支援を行うことが大事だということもわかり大変勉強になった。

・オキシトシン幸せ・セロトニン的幸せがとても参考になりました。のんびり、リラックス(安心した場所で)大切ですよね。

・学校やクラスの環境整備や、教員の心持ちで、子供たちが安心して気張らずに生活できる場をデザインしていくことをこれからしていきたいと感じた。

・「まずは安心」そのためには落ち着いた学校環境が大切だとあらためて感じた。マスクがあり、相手の表情も見ることができないのも感情をお互いに理解できない一因になっていると思います。今日教えていただいたことをヒントに完成していきたいです。

・自分ごととして聴かせて頂き、あっという間の2時間でした。自分は幸せだなと思っていましたが、成功することを目指すのではなく、のんびりすること、相手とつながれていること今そのことが満たされているからなんだなと実感しました。「性格のせいにしない」の言葉もハッとしました。今回の話を自分のものとしたいです。

・子どもをみる見方、子どもの過ごす環境の見方など、こちら側が変われば見え方が変わり、悪いところと思ったところが良いところに変わることを学びました。

・心理の側面から見ると、非行に走る生徒たちも、ゲームの中に逃げ込む生徒も、それぞれ理由がみえると感じます。教師の理解が進むことで救われる生徒・家庭が多くあると感じます。