第12回部会

日 時:3月13日(月)午後3時30分から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:森研究員によるカード構造化法による授業リフレクションを3回経験して見えてきたこと

    各研究員による今年度1年間の総括と来年度に向けて

  今年度研究員1年目の森研究員は、3回のカード構造化法による授業リフレクションを経験して、みえてきたものについての報告を行った。3回分のツリー図を貼り、見比べながら、どう変化したのか、また変化しなかったのかなど、具体的に話し合った。「繰り返し出てきた”うれしい”というカードの意味は何なのか、また自分が考えている”ねがい”は何なのか」など、次年度の取り組みについての視点が整理された。続いて、今年度の振り返りとして、「今年度1年間の総括と来年度に向けて」をテーマに、各自持ち寄ったレポートについて互いに紹介し合い、内容の検討を行った。「ねがいの実現の手段について追求をしたい。また仲間と振り返りの時間をもっととって、深く振り返りたい」「子ども同士でのやりとりについて、ねがいをもって取り組みたい」「もう一度、ねがいについて考えたい」などの意見が出された。話し合いの中で、自身の実践について振り返り、来年度に向けて研究の方向性について考えることができた。

 

第11回部会 

日 時:2月21日(火)午後3時30分から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:星野研究員 「研究のまとめ」の原稿について

    森研究員 カード構造化法による授業リフレクション3回目を経験して

 各研究員からの最近の取り組みについて報告のあと、星野研究員から今年度の取り組みについて「研究のまとめ」の原稿について案が提案され、検討を行った。「理解がすすみ」の部分について、「理解がすすむ」とはどういう状態のことを示しているのか、また「指導案をつくっているとき」と「授業時」に自身が考えていたことにどのような違いがあり、またその違いはどうしておこったと考えられるのかなど、記述一つひとつについて話し合いが行われた。部会参加者にとって、たいへん示唆に富んだ話し合いとなった。

 また後半は、森研究員から3回目のカード構造化法による授業リフレクションについて報告された。今回は、事前に部会担当者と内容について話し合って授業に臨んだこともあり、「今までになく『民衆の生活』について、興味深く取り組むことができた。」と報告があり、教材研究の大切さについて、改めて確認することができた。

   

第10回部会

日 時:1月20日(金)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:星野研究員 授業研究セミナー その後

    森研究員 2回目のカード構造化法を体験して

 11月の授業研究セミナー後の授業経過について、星野研究員から報告がなされた。当日のセミナーで十分時間の確保ができなかった子どもたちのグループ活動を次時に行い、そこで、子どもたちは自分の考えを紹介し、ほかの子どもとの意見の相違を確かめていたとの報告があった。12月末にセミナーの授業について、部会担当者と記録ビデオを見ながらふり返る機会を得たが、その中で「改めて、子どもたちが一生けん命取り組んでいる姿を確認することができた。子どもが困っているとはどういう状況なのか考える機会を得られた」との報告があった。また「授業を公開するときは、日常の授業を大きく変えないようにしたい」という気づきは、改めて「授業を公開する意味」について話し合う場となった。

 後半は、森研究員から、2回目のカード構造化法によるリフレクションを経験について、1回目との違い、またカードの記載事項の傾向など、改めて自身の授業の「わく」を意識する機会でもあったとの報告がされた。

    

教育実践臨床研究部会・授業研究セミナー

日 時:11月24日(木)午後1時35分から

場 所:亀井野小学校

内 容:

研究授業

小学校国語3年生 「三年とうげ」を題材に、民話の面白さにふれながら、叙述にそって、物語の情景、登場人物の行動や気持ちを読みとらせたいと取り組んだ。授業者のねがいは授業のあとで、子どもたちが「もっとやりたい、もっと考えたいと思わせる授業をめざす」である。後半時間が不足し、この授業でも中心的な取り組みのひとつだった「グループでの意見交換」まで進めることができなかったことは残念だったが、児童は、一つひとつの活動に大変意欲的、協力的に取り組み、多くの意見がだされた。

 

研究協議 集団による授業リフレクション

・実際の授業での教師のかかわりが、ねがいの実現という意味で、どうだったのかについて話し合いが進められた。「○○では、Aさんはワークシートに書いていたのに、一度全部消していた。そして、また書いていた。何を考えていたのだろう」など、具体的な児童の様子が語られ、それをみていた授業者の捉えが語られていく。それをくり返しながら、授業でおこっていたことが整理されていった。
・参加者からも、児童の具体的な様子にもとづいた意見が出され、さらに次の授業への課題もだされ、具体的な手だてについても意見交換がされた。

  

第9回部会

日 時:11月11日(金)午後3時30分から

場 所:教育文化センター メディア資料室

内 容:授業研究セミナー小学校国語3年「三年とうげ」の指導案検討

 三木研究員から、10月18日授業研究セミナー算数のあとの、授業の様子について、報告があった。少人数の授業での子どもたちへのかかわり方について、見えてきたこと、課題について話し合った。

また、授業を行う星野研究員から示された課題について、指導案を検討し、意見交換をおこなった。

    

第8回部会 教育実践臨床研究部会・授業研究セミナー

日 時:10月18日(火)午後1時35分から

場 所:俣野小学校 少人数教室

内 容:

研究授業

 小学校4年算数「計算のやくそくを調べよう」8時間構成の5時間目を公開しました。「図にしめされたドットの数を調べるにはどうしたらいいか」について、それまでに学んだ2段階構造の問題を1つにあらわすことや、四則混合の式で表し、正しい順序で計算することをいかして、課題に取り組みました。互いに交流することで、いろいろな考え方があること、また式からその考え方を読みとれることを学ぶことができました。

 

 

研究協議

 「算数の式について、お互いにどう考えたのかを交流する中で共感し、伝わったと感じる達成感を得ること、そして多様な答えがあることに気づいてほしい」という授業者のねがいを中心に、一人ひとりの児童の姿に注目した話し合いが進められました。
 「リフレクションシート」を使用して、授業場面での児童の具体的な姿を挙げながら、話し合いを進めることができました。児童が「あー」「うん」など、他の児童の考えた数式を説明する姿に次々と反応し、学ぶ集団として育ってきているという意見も出されました。

  

 

第7回部会 

日 時:9月26日(月)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:この日の部会では、授業研究セミナーを控えた2名の研究員の「ねがい」について話しを伺いながら、指導案検討を行いました。

6つの構成要素による授業デザインとの関連

また渡辺研究員は授業研究セミナーのその後の経過について、森研究員は1回目のカード構造化についての報告がありました。

三木研究員は10月、星野研究員は11月に予定しています。

    

 

第6回部会 教育実践臨床研修講座・研究部会

日 時:7月29日(金)午前9時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:この日は、教育実践臨床研修講座2つについての振り返りと、星野研究員の授業研究セミナーについての話し合いがもたれました。

・昨日実施した② あらためて授業を問う ー「昭和」から「令和」へー 鹿毛雅治 氏(慶応義塾大学)                           本日実施した③ 「なんで?」を問うて、“わたし”の授業をつくる   ~やってみよう!授業デザイン~(鷹野 全宏 研究員OB(小糸小))について、現役研究員から、さまざまな質問が寄せられ、その意味について、講師役をつとめた研究員OBとの話し合いが昨日に続いておこなわれました。教育実践臨床部会がめざしていることの意味が、だんだんわかってきた現役研究員、「ことば」の意味も理解され、話も深まっていきました。鷹野研究員OBの6つの構成要素をもとに考える授業では、今回も多くの発見がありました。

・鹿毛先生のお話については、研究員の関心も高く、さまざまな意見が出され、活発に話し合われました。

・後半は、星野研究員の授業研究セミナーにむけて、「ねがいのこと」「単元のこと」など具体的なアドバイスも多く出されるなかで、セミナーの中心的な課題が見えてきました。                                               

    

 ↑ ② 学習意識調査報告書を手に特徴を話される鹿毛先生      ↑③6つの構成要素を記入しながら、自身の授業につい考えました

 ←午後の部会のようす   

 

第5回部会 教育実践臨床研修講座・研究部会

日 時:7月27日(水)午前9時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:

この夏も、毎年恒例、研究員OBによる教育実践臨床研究講座を実施しました。現役研究員はその講座に参加し、運営にも携わります。     ・この日は、昔も今もこれからも変えてはいけないもの① 授業で「あの子」以外は何してた? ~やってみよう!授業リフレクション~ 」( 佐藤 遼研究員OB(善行小)/ 山本 泰輔研究員OB(羽鳥小))が実施され、イメージマップをつかった授業リフレクションを体験しました。

・午後は、午前中の講座について、現役研究員から感想や質問をし、それに講師役をつとめた研究員OBが答えていきました。         「そうだよね」「ここがわかりにくいけれど」など、OBは丁寧に自身が研究員だったときに思っていたこともあわせて答えていきます。      講座の意図にとどまらず、構成等についても活発な意見交換がされました。

・後半は、秋に授業研究セミナーを実施する 三木研究員の授業づくりについて話しあわれました。

  ← 講座のようす

     ←部会のようす

 

 

第4回部会 教育実践臨床研究部会・授業研究セミナー

日 時:6月30日(木)午後1時30分から

場 所:高浜中学校 第一理科室

内 容:

渡辺研究員による、授業研究セミナーを行いました。「知りたいと思う気持ちや、どうしてだろうと思う気持ちをもって学んでほしい」というねがいを柱に取り組みました。一般の参加者の方とはオンラインで結びました。

・2年理科「化学変化と原子・分子」17時間扱いの15次                                         この単元では、さまざまな化学変化の観察や実験を行い、結果を分析して解釈し、化合や参加、還元などにおける化学変化について理解し、これらの事物・現象を原子や分子モデルと関連づけることや、微視的な見方や考え方を養うことをおもなねらいとしています。1年次から、多く実験に取り組んできましたが、今回「子どもたち自身で興味をもってほしい」というねがいについて、「身近にある化学」としてここでは「バスボム」を取り上げ、化学反応式で示すこと、さらに実際に各自がつくることで、関心を高めようと工夫した授業でした。楽しそうに、また実験する内にさらにいろいろ工夫して、取り組む姿がみられました。

・授業リフレクションでは、実際にみられた「子どもの姿」から、授業者の「ねがい」は実現されていたのか、またその方法は妥当だったのかについて話し合いまた。「バスボムをつくったあとどうするのか」に話題が集中しました。

・今回の授業が子どもたちにとってどういう意味があったのか、次の授業が鍵になる、ではどのような展開が必要かなど、単元構成について、また評価についての話し合いが進みました。

   

↑授業のようす                              ↑授業リフレクションをてかがりした研究会のようす

第3回部会

日 時:6月14日(月)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:

・今年から研究員になった森研究員より、三木研究員がこの部会の取り組み等について紹介するために作成した「ビデオ」についての感想や疑問について紹介しました。(本来、新研究員に先輩の現研究員が4月の第1回の部会で「部会の特徴や取り組みについて」話すのだが、森研究員が第1回部会を欠席したため、ビデオで撮影したものを事前にみて参加したのです)。森研究員のようすに、先輩研究員は「わたしたちもそうだった」と昨年を思い出し、あらためて取り組みや経験を振り返り、この教育実践臨床研究部会の取り組みについて考える機会になったようです。

・そのあと、6月末に授業研究セミナーに取り組む、渡辺研究員の指導案についての検討を行いました。「ねがい」の確認、そして本日(6月14日)までの毎時間の「経過報告」をもとに話し合いが進んでいきました。

・渡辺研究員は「ぜひ子どもたちにさせたい実験」をすでに考えていたので、その実験が「ねがいの実現のための方法としてどうなのか」、「子どもたちにとって興味のある内容なのか」、「子どもたちにとってどういう意味があるのか」など、単元構成を意識しながら、実際の場面を想定し活発な話し合いがもたれました。

 

 

 

第2回部会

日 時:6月1日(水)午後3時から

場 所:教育文化センター 教育メディア資料室

内 容:

・はじめに 各研究員からの取り組みについて報告がありました。各研究員とも、今年度新たな子どもたちと、また役割分担の中で、課題を意識しながらこ、年間の取り組みの見通しについて話し合いました。

・後半は、6月下旬に授業研究セミナーを予定している渡辺研究員から、扱う単元について、またねがいについて提案がありました。子どもたちは、すぐに「正解」を答えるが、単に記憶ができているだけで、「なぜこのようなへんかが起こるのか」をわかっていない生徒が多い。「知りたいと思う気持ちや、どうしてだろうと思い気持ち、驚きの気持ちをもって学んでほしい」と渡辺研究員が大切にしたいと考えている「ねがい」についての表明がなされ、話し合いがもたれてました。では、そのためにどのような展開を考えるのか について、次回話し合います。

 

第1回部会

日 時:4月21日(木)午後4時10分から

場 所:教育文化センター 談話室

内 容:今年度の教育実践臨床研究部会は新しく1名の研究員を迎え、小学校2名、中学校2名の4名の研究員でスタートしました。自己紹介、2年目の研究員から新研究員へのオリエンテーション、そして2年目の研究員からは、今年はここに注目したいと所信表明がありました。

 今年は部会の前身である教育メディア研究部会の発足から数えて、34年目となります。研究のさらなる深化と発展を目指して、今年度も「見えることからの授業の再構築」を研究テーマに、次のことを重視して研究に取り組んでいきたいと考えています。

①教育実践臨床研究の持続と発展のための、研究員による授業実践研究の地道な積み重ね

②教員の世代交代を視野に入れた「学ぶこと・教えること」の本質のたゆまぬ研究

③教育実践臨床研究のさらなる普及拡大