しっかり味がしみ込んだ! いりどり

 いりどりは、そぎ身にしたとり肉とゴボウのささがきを油で炒め、しょう油とみりんでそれを煮詰めた料理です。一般的にはサンショウやトウガラシをかけて食べるそうです。筑前煮やがめ煮と同じといわれていますが、給食では鶏肉を大きめに切ること、汁気がなくなるまで煮詰めて味をしみ込むように調理しているところが違います。やわらかくおいしいとり肉が主役の煮込み料理です。ニワトリをつかった鳥料理は江戸時代ころからであり、それ以前は、キジやカモ類などの野鳥を使ったものでした。鶏肉が豚肉や牛肉と大きく違うところは、含まれているリノール酸、オレイン酸、パルミチン酸などの不飽和脂肪酸が多く、低い温度で溶けるため冷めても比較的おいしく食べられます。お弁当に鶏肉を使うことが多いのもそのためです。_