講座番号14】<授業力向上・社会科> 「追究したい」が止まらない!「社会科好きな子ども」を育てる授業づくり Part4

日 時:2024年7月25日(木)9時30分から11時30分

場 所:教育文化センター・大会議室

講 師:筑波大学附属小学校教諭・筑波大学非常勤講師 由井薗 健 氏  

研修内容  

 5年生社会科「わたしたちのからだは○○人(=じん)?~これからの食料生産~」の授業ビデオ(←講師が実践されたもの)を使って「主体的・対話的で深い学び」を生み出す授業についてお話しいただきました。授業では上記の問いを児童に投げかけた上で、8つの食品について産地を確かめていきます。児童とともに地図、統計など「根拠」になる資料を確かめながら、食品を国産品か外国産品か分類します。児童は分類の難しさにも直面します。最後に元の問いに立ち返りながら、新たな「問い」について児童は考え始めます。

 授業ビデオを使いながら、子どものつぶやきをすくい上げる技、教室でみんなで学ぶことの意味、また社会科の授業に期待することなど、授業づくりの基本となることについても、お話しくださいました。

 

●受講者の感想から

・楽しい授業を見せていただいて、勉強になりました。児童みんなが、なぜ?と考えて、自分なりの考えがもてる授業を自分もしていきたいと思いました。

・子ども達が主体的に学ぶための発問や、先生と子ども達とのやりとりが見ていてとても勉強になりました。

・とても有意義な研修でした。実際の授業を見させていただくことで、社会科にとって大切なことがよくわかりました。社会科に限らず、問題との出会わせ方、問い返しや情報の共有など、他の教科学習においても大事だと思われることもたくさん教えていただいたと思います。特に振り返りの書かせ方についてが、興味深かったです。二学期以降の授業にいかしていきます。

・教師の言葉かけ一つで、子どもたちの思考が深まり、学び方が変わって行くことを、実践を通して感じることができました。普段ふりかえりをどのような視点で子どもたちが書くのか悩んでいたので、すごく参考になりました。

・課題設定に工夫があり、児童の思考の過程や授業のねらいへのせまり方、振り返りの仕方などをとても具体的に説明していただいたので、教材研究の大切さを改めて感じました。

・先生の授業の中に見える問いには、現代社会の本質に迫るものが必ず含まれていて、子どもたちがそこへ迫るための布石があることに授業作りのヒントが見えました。2学期からの授業作りの参考にしていきます。子どもたちに葛藤を生ませるような、頭に汗をかくような問い、人のいる風景をじっくりと見つめさせる、事実とインパクトのある出会いをさせるような授業に2学期は挑戦したいです。