講座番号17番「考え・議論する道徳の授業づくり」
日 時:2025年7月28日(月)午後2時~午後4時30分
場 所:教育文化センター 大会議室
講 師:東京学芸大学先端教育人材育成推進機構 教授 永田 繁雄 氏
研修内容
平成道徳と令和道徳で変わるものは何か。子ども自らの問題意識を生かす柔軟な発問を発想して授業全体をつくっていくと、子どもの豊かな生き方につながる主体的な追求が生まれる。そんな支援や仕掛けの在り方、伴走者としての授業づくり、発問の生み出し方などを教えていただきました。
具体的に、(1)道徳科の目標、(2)道徳の内容項目、(3)道徳科の指導の在り方・方法、(4)教科書を中心的教材とした計画的な活用の4つの角度から見た参考例によって、現行学習指導要領に織り込まれている趣旨や力点を確認することができました。
受講者の感想から
・昨年度も道徳の授業を受けて、価値と価値観の違いを話してもらいましたが、それの実践についてはどうしたらいいから迷うことが多かったです。ですが、教材の見方とか発問の仕方とかを具体的にお話しいただいたので、まずは自分が教材を多角的に捉えようと思えました。(小学校)
・型にはまらず、子どもの自由な発想をたのしむこと、ただ、伴走者として軌道修正することも必要であることを再確認しました。また「正解はない」「すべてが正解」どちらもよく聴くけれど、「自分のなかに眠る正解を引き出してみる」それが納得解である、ということを知りました。講座の端々に、道徳の授業で行き詰まったときに助けてくれるようなヒントがあり、自分の授業と重ねながら夢中で受講していると、あっという間に時間になってしまいました。今回も、笑いと学びの多い、和やかで有意義な時間でした。(小学校)
・道徳教育において生徒が主体的に学んでいくためにはどうすれば良いか講義を通して学びました。道徳の授業で手応えを感じたことがなく、それは自分が生徒に授業後どうなって欲しいのか。なにを考えて欲しいのかイメージが、できていなかったからではないかと思いました。一つの答えや、かくあるべきと答えを出すのではなく、生徒の葛藤や生徒から生まれた答えに対して向き合ったり、考える時間を作る。考えるための材料を授業の中で与えていくということが大事だと思いました。道徳に答えがない難しさは変わらないと思いますが、生徒が少しでも考える授業にしていきたいと改めて思いました。(中学校)