【講座番号14】「追究したい」が止まらない!「社会科好きな子ども」を育てる授業づくり part3 ~「主体的・対話的で深い学び」を具現化する社会科授業づくり~

日 時:2023年8月7日(月)午前9時30分から午前11時30分

場 所:教育文化センター 大会議室

講 師:筑波大学附属小学校教諭・筑波大学非常勤講師 由井薗 健 氏

  

 

研修内容

小学校5年「水俣が語りかけるもの」(環境をともに守る)の授業を通して、「主体的・対話的で深い学び」を具現化する社会科授業づくりの講義をしていただきました。

  1. コンテンツ・ベイス(何を知っているか)
  2. 問い(学習問題)
  3. 概念等に関わる知識を問う学習問題
  4. どのようにしたら自分たちの問題として成立するのか
  5. 「社会的な見方・考え方」の働かせ方を成長させる
  6. 「どのように」から「なぜ」へ
  7. 3つの汗をかく社会科の授業を

  

研修成果
  • 今回、講師自身がされた1時間の授業の記録ビデオを再生しながら、場面場面でどう子どもたちの思考を深めて行くのか、具体的に丁寧にお話をいただきました。参加者もイメージをもって理解することができました。
  • 今話題になっていることだけでなく、戦後「社会科」が登場した訳など教科のもととなった考え方についての紹介もあり、大変参考になりました。
  • 講座の後、大変多くの先生方が 教材について、また展開について等多くの質問をよせられました。講師の由井薗先生は一人ひとりに丁寧にアドバイスをしていただき、先生方も満足された様子でした。
受講者の感想から
  • 教科書の指示を与えず、調べたくなる授業づくり。資料を不完全なものにしてしかけを。教科書や資料集の何ページ開いてと言わないで、子どもたちが自分から調べたくなるような授業にされていることが、実際の先生の子どもたちとのやりとりや、資料の出し方で合わせ方、隠し方見せ方、板書のまとめ方など、全てから伝わってきました。自分も目指したいと思います。
  • 誰も取り残さない授業、生徒が追究したくなるような資料、先生の細やかな支援・声かけに感銘をうけました。
  • 児童のつぶやきの拾い方、一つ一つを大切にしながらも論点からズレそうな時にどうするかがとても参考になりました。先生の一つ一つの声かけや、提示する教材の出し方など、全てに意図がありました。思うような反応が得られなくとも、我慢して子どもたちが自分の言葉で語るまで、気づくまで待とうとする姿勢が印象的でした。とはいっても、抑えるポイントについてはしっかりと入って伝える、メリハリのある指導でした。直近にあった授業をノーカットで解説してもらいながら見ることができて、とても新鮮であり勉強になりました。授業の中で完結することが大切だと思っているところがあったので、新たな問いが出たところで終わるスタイルはとても新鮮でした。
  • 由井薗先生の授業動画をノーカットで見ながら解説を聴けたことに感激しました。一つ一つの発問や資料との出会わせ方に明確な意図があり、学習問題の成立がしっかりとなされていることにも驚きと学びがありました。個人的に質問ができたこともありがたかったです。