夏の研修講座【講座番号42】「こんな時、『担任として』何ができる?」
【講座番号42】「こんな時、『担任として』何ができる?」(兼:教員スタートアップ講座2023 第3回)
日 時:2023年 8月21日(木)13:30~16:30
場 所:藤沢市教育文化センター 大会議室
講 師:八松小学校 養護教諭 阿部 さやか氏
学校教育相談センター スクールカウンセラー栗田 房子氏
研修内容:
○「養護教諭から見た夏休み明けの子どもと関わるときのヒント」阿部さやか養護教諭
・養護教諭が日頃からどのように子どもたちを見て関わっているか
・夏休み明けの子どもたちについて、「いつも」をわかっている教員がどのような点に注目するとよいか
・一人だけで何とかしようとせずチームで関わることの重要性
・学校内外の「支援者」の確認
・同僚等への相談の切り出し方の演習
・教員が、自分自身のことも理解して意識的にゆとりをもってこそ、子どもの様々な変化に対応し、支援できること
○「よりよい支援のための手がかり~相談を通して学んでいること~」栗田房子SC
・支援の基本は「①気づき」「②理解」「③計画」「④支援」のサイクル
・子どもを、目の前の姿だけでなく、その子の置かれた「環境ごと」捉えてよく関わること
・発達障害について決めつけではなくイメージをもって理解すること
・支援者自身のメタ認知(自分の特性、自分が子どもにとってどんな存在か等の自覚)が重要
・支援を考えるときは、「何のために」に立ち返りながら計画し、本人を含めて「みんなで」チャレンジする
・子どもの成長には時間が必要なことを忘れず、やってみてダメなら作戦変更する
・単純な正解や白か黒かを求めず、曖昧さを許容し、バランスをとりながら繋がり続けることが重要
研修成果
・スタートアップ講座の3回目も兼ねているので、経験の浅い受講者が多かったが、「初めての夏休み明け」に向けて、大切な心構えを知ることができた。
・ふだんから子どもたちをどのように見取り、関わって、育てていくのか、支援のスペシャリストから、多くのポイントを学べた。
・子どもたちを支援するためにも、教員が自分自身についても認知し、教師という職業の大変さも素晴らしさも理解することが大切であること、一人で抱えなくてよいことが伝わった大変有意義な研修となった。
受講者の感想(抜粋)
・どっちかに決めつけず、バランスを大事にするというところが新しい発見であり、とても印象に残った。
・成長には時間が必要、待つことは大事と言う言葉があり、二学期からの学校生活にいかしたいと思いました。
・いつも担任として生徒をみていて、私がやらないと、と思ってしまっていたのでチームとしてほかの先生方にも相談をもっとしていきたいと思いました。生徒のことを考えるのはもちろんですが、自分のことも大切にしたいと思います。
・対人援助職や感情労働という言葉を初めて知りました。この仕事の特徴を理解し、担任である私が心身ともに健康である必要があるなと思いました。そして、毎日子ども達の様子に目を配り、いつもと違うところに気づけるようにしたいです。
・発達障害のお子さんが、どのような感覚で生活しているのかイメージすることができました。クラスの子に当てはまることがたくさんあり、ひたすら納得しました。これから、かけていく言葉も意識していけそうです。