【講座番号34】子どもの笑顔が生まれる学級づくり ~目的に応じたソーシャルスキルトレーニングプログラムのアレンジ~

日 時:2023年8月1日(火)午後1時30分から午後4時30分

場 所:教育文化センター 大会議室

講 師:芝浦工業大学 教授 岡田 佳子 氏

 

  

研修内容

 ソーシャルスキルトレーニング(SST)のコツは「目的」と「手段」を混同しないことです。プログラムは手段であり、「このクラスにこういう力をつけたい」等の「目的」がないままに使っても何となく終わってしまいます。実施のポイントは次の3点です。

  1. 学級をアセスメントして目標を決める
  2. 目的(育てたい力)の明確化
  3. 発達段階に応じたプログラムのアレンジ

目的はクラス全員で共有し、「楽しかった」で終わらないように思い起こさせ、「我がこと意識を」をもたせます。

 これらのことを確認した上で、「私の夏休み」「I(アイ)メッセージで伝えよう」「友だちビンゴ」等のプログラムを実際に体験し、その後、「自分のクラス用にプログラムをアレンジして実践するとしたら」と考え、ワークシートに計画を記入してみました。

研修成果

 SSTについて、重要なポイントを知った上で、実践的、具体的に体験することができたので、受講者は、自分のクラスでプログラムを実施するために深く学ぶことができました。夏の研修講座で毎年受講、あるいは複数回受講している人からも、新たな学びがあると高評価を得ています。

受講者の感想から
  • ソーシャルスキルトレーニングは以前から興味がありましたが、活動にばかり注目していました。しかし、本講義で目的をしっかりと持ち、それを達成するための手段としてSSTをすることが大事だと学べました。また、実態に合わせてアレンジしてよい、するべきだと分かりました。今後は、どんな力をつけたいのかを明確にし、目の前の子どもたちにあったSSTを考えていきたいです。
  • 生かしたいことだらけでした。まずは自分のYOUメッセージを反省しました。まずは自分が落ち着いて、アイメッセージで伝えることを意識します。
  • 実際にやってみることで、よりリアルにクラスの子どもたちの活動を想像できて、良かったです。後半、自分でプログラムのアレンジを考える機会を作ってくださって、夏休み明けにやってみようかなという気持ちを目に見える形にしておくことができました。活用したいと思います。
  • NGワードを指示してもいいということです。「え~」のような発言は度々気になっていたので、活動でのルールを通して、日常生活でも意識させることが可能なのではないかと考えました。