ク ロ マ ツ   マツ科

 約100種あるというマツの代表は、クロマツとアカマツになるでしょう。アカマツは樹皮が赤っぽく、内陸部に生えているのに対し、クロマツは樹皮が黒く、海岸付近に広く分布します。藤沢で見られるのはクロマツが多く、宅地開発などで林が切り倒されていく中で、高い砂丘の上にはいまでもクロマツが残っています。クロマツは、乾燥、潮風、寒風などに強いため、防砂林、防潮林として海岸に植えられています。マツはめでたいものとされ、新年や慶事のときは飾りに使う慣習があります。その理由として、マツは常にきれいな緑色をしていて、大地にしっかりと根を下ろして高い大空を目指してそびえ立ち、どんなに厳しい環境でもたくましく長く生きることからきているようです。

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 5月ころに新芽が伸びます。新芽の根元に雄花がつき、新芽の先には雌花が咲きます。花粉は風で運ばれますが、自家受粉ではなく、ほかの木からの花粉を得るために雌花は雄花の上に咲きます。受粉した雌花は翌年黒い松ぼっくりになり、種を落とします。

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