エ ノ キ ニレ科

 エノキはよく見かける落葉広葉樹ですが、サクラやカエデなどと比べると意外となじみのない木かもしれません。しかし、エノキは一里塚に植えられ道標とされたほか、村境、橋のたもとなど目印として植えられました。また、道祖神の神木になもなっています。街道沿いに植えられたエノキには、縁切りや縁結びなどのいわれがあるものもたくさんあります。エノキは、縁起のよい木、めでたい木として、小正月の餅花の木にしたり、歯や眼病の祈願をしたと人々のくらしと関わりがありました。材は堅く、建築材、器具、機械材などに使われます。実は10月ころ赤茶色に熟し、甘いので昔の子どもたちはよく食べました。野鳥もこの実をたべてフンとして種をまくので、エノキの芽生えや若い木がいろいろなところに見られます。

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